兎の島

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336073631
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

内容説明

今、世界の文芸シーンでブームの渦中にある“スパニッシュ・ホラー”の旗手による、11篇の鮮烈な迷宮的悪夢が本邦初上陸!!!川の中洲で共食いを繰り返す異常繁殖した白兎たち、耳から生えてきた肢に身体を乗っ取られた作家、レストランで供される怪しい肉料理と太古の絶滅動物の目撃譚、死んだ母親から届いたフェイスブックの友達申請…骨まで貪る宴が始まる。

著者等紹介

ナバロ,エルビラ[ナバロ,エルビラ] [Navarro,Elvira]
作家。1978年スペイン南部アンダルシア州ウエルバ生まれ。マドリード・コンプルテンセ大学で哲学を修めた後、2004年にマドリード市若手作家コンテストで最優秀賞を獲得。2007年に長篇『冬の街』でデビュー。2009年に『幸福の街』で第25回ハエン文学賞、第4回トルメンタ賞最優秀新人作家賞を受賞。2010年には英国最大の文芸誌『グランタ』が選ぶ「35歳以下のスペイン語圏作家ベスト22」の一人に選出。2019年に刊行した短篇集『兎の島』は、第26回アンダルシア批評家賞短篇賞を受賞。2021年に英訳が刊行され大きな話題を呼び、同年の全米図書賞翻訳文学部門のロングリストにも選出された。長篇はリアリスティックな作品が多い一方で、短篇では、日常の現実に、奇怪でシュールリアリスティックな非現実が侵食する不安と恐怖をおもに描く

宮〓真紀[ミヤザキマキ]
スペイン語圏文学・英米文学翻訳家。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

108
スペインの現代作家による短篇集。多彩で自在な語りぶりに感服。その語りで目の前に広がる奇妙に蠢く景色に頭の中が浸食されていくのがクセになった。でもそれはただ奇異なだけではなく、現実の中に非現実さを求める願いのようなものも感じられた。人と人の関係、特に肉親との関係は好き嫌いという一義的なものではなく複雑な感情を持ち得るが、それ故に目を背けていた憂いや悲しみが無意識に噴出して非現実を描き出す。「メモリアル」では心の内を外部化することでようやく自身を見れたのでは。心の内にあるものほど奇妙なものはないのだと思う。2023/05/18

HANA

75
スパニッシュホラーと銘打たれているものの、確かに全編不穏な雰囲気が流れていて、中には表題作や「ストキリニーネ」のように世界が異様な変容を遂げるようなものも含まれているのだが…。ほぼ全編登場人物の内部独白から成っており、不穏さも全てその心情の不安定さから来ている。「ヘラルドの手紙」は男女二人の旅を描いて、「冥界様式建築に関する覚書」は兄の行動を追ったもの、これらは単に物事が進行するだけで特に奇妙な出来事が起こるのではないものの。語り手の不安定さだけで、何事も起きていないのに世界が変容する。見事な様でした。2023/01/25

藤月はな(灯れ松明の火)

69
全体には朧げなのに五感などの肉体に訴える細部だけが鮮明に思い出せる悪夢のような読み心地がする短編集。表題作は島のカササギを駆除する為に繁殖した兎は食べ物を失い、やがて共食いをするようになる描写は淡々としているが、男が死んでからの全滅描写は詩情に充ちている。「ストキリニーネ」は耳から生えたピアスのようにも見えた脚がどんどん、大きくなり、ベールでも隠せなくなる。この困る物語が一転するのはある一場面だ。それは困っている彼女に言い寄る男がその脚を見て恐慌に陥るが、その脚に追いかけられるというもの。私はそれが好きだ2022/12/11

キムチ

69
スパニッシュホラー・・私にとっては新ジャンルだ!売れっ子らしい著者、翻訳の由もあり 実に読み易く、サクッと行け・・行かなかった。絶え間ないぞわつき、現実と幽界の境が揺らぐ。語り手は1人称が多い事もある為か 思い込み❓提示される事実が不審、グレーの認識のまま どんどん展開して行く。11の短編中 「兎の島」が秀作。他 個人的には「歯茎」「地獄洋式・・」「メモリアル」が脳裏に染み込んだ。「兎・」のラスト~繁殖の原因となった人間が立ち去り、死滅した兎の死骸が「白い毛布となって島を覆った」は絵画的だなぁ2022/12/14

シャコタンブルー

61
スパニッシュ・ホラーを読むのは初めてだ。帯の「11編の鮮烈な迷宮的悪夢」も面白そうで期待値マックスだった。でも最初の2話で早くも挫折しそうになった(笑)。3話目の「兎の島」はアンダルシア批評家短編賞を受賞作でもあり、これは中々の面白さだったが・・その後の短編はイマイチ感で読み終えた。現実と非現実の混沌とした世界感は独自の物があるが、それの怖さも感じられず怪しげな魅力も伝わってこなかった。どの話も曖昧模糊な終わり方でスッキリしない。読後は鋭い伏線、鮮やかなどんでん返しの短編を読みたい渇望だけが残った。2022/11/06

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