手招く美女―怪奇小説集

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手招く美女―怪奇小説集

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  • サイズ B6変判/ページ数 465p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784336072948
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

長篇小説を執筆中の作家ポール・オレロンは古い貸家に引越すが、忽ち創作は行き詰まり、作家は周囲に何者かの気配を感じ始める。邪悪なものの憑依と精神崩壊の過程を鬼気迫る筆致で描き、ブラックウッド、平井呈一らが絶賛した心理的幽霊譚の名作「手招く美女」。沈没寸前のガレオン船の前に霧の中から現れた謎の船の正体とは…超時間的な幻想譚「幻の船」。シチリアの富豪の娘が旅先のチュニスで英国青年と恋に落ち、同時に神秘的な人格の変容を経験する。エキゾティックな舞台に古代幻想が交錯する中篇「彩られた顔」。第一次大戦で顔貌を損傷した英国人がフランスの田舎の城館に隠棲するが、相次ぐ怪異現象と迷信深い土地の人々の視線に次第に追い詰められていく…陰鬱な雰囲気に満ちた「屋根裏のロープ」など全8篇と、作者がその怪奇小説観を披露したエッセーを収録。英国怪奇小説の黄金時代において、精緻な心理主義と怪異描写を追求し、斬新なアイデアで新しい地平を拓いたオリヴァー・オニオンズの怪奇小説傑作選。

著者等紹介

オニオンズ,オリヴァー[オニオンズ,オリヴァー] [Onions,Oliver]
イギリスの作家。1873年、ブラッドフォード生まれ。ロンドンの国立美術訓練学校で学び、ポスターデザインや書籍の装幀・挿絵など商業美術の仕事に就いた後、ユーモア小説『完璧な独身者』(1900)で小説家に転身。歴史小説、地方小説、犯罪小説、SF、ファンタジーなど、多岐にわたる40冊以上の著書がある。1961年死去

南條竹則[ナンジョウタケノリ]
1958年東京都生まれ。作家、翻訳家

高沢治[タカサワオサム]
1957年茨城県生まれ。翻訳家

館野浩美[タテノヒロミ]
1972年神奈川県生まれ。翻訳者。自身のウェブサイト影青書房でフィオナ・マクラウド、ケネス・モリス等のケルト幻想文学の翻訳を公開中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

77
怪奇小説としては余りにも異色。何故なら怪異が起こったとは思えない文章が続くからだ。だが変質していく人の心理の不安定さが「何かが起こっているのではないか?」と疑わせ、読み手も不安に陥らせる。「幽霊見たりて枯れ尾花」の逆を突くような全く、新しいタイプの怪奇小説。表題作はまるで『シャイニング』のジャックの頭の中を覗いているような作品だ。自らを飢餓に陥らせ、作品を気に入らなくなる処ろか、その物語の主人公のモデルとなったエルシーをも憎むようになるポールは本当に憑かれていたのだろうか?そして起こった惨劇を描かずにい2022/05/03

HANA

76
怪奇小説集。白眉は何と言っても表題作。ある貸家に引っ越した主人公の身に起きる奇妙な出来事…と一見テンプレート的な幽霊屋敷に見えるのだが、この小説のポイントは目に見える怪異が起きないところ。それが逆説的に本当に怖いのがこの小説を幽霊屋敷物として特に優れた一冊としている。他にも芸術とは如何なる物かを主題とした「ベンリアン」や会談がひたすら不快な「不慮の出来事」、怪異がむしろ救いとなる「屋根裏のロープ」等、怪奇小説の粋と言っていいような作品集でした。最大の分量を占める「彩られた顔」はよくわからなかったけど…。2022/03/26

星落秋風五丈原

29
いやーやっぱり表題作ですかねえ怖かったの。見えないものに精神を乗っ取られるというか。「幻の船」時空を越えた邂逅。「不慮の出来事」なんでそうなっちゃうの感が。2022/03/26

内島菫

16
どことなくもったいぶった言い回しと、女性の描き方にうかがえる男性優位な眼差しが気になった(時代を考えれば当然なのだが)。すべてがそうというわけではないが、怪奇小説は短いほど冴える傾向がある気がする。そういう意味で表題作と「彩られた顔」は、少々冗長に感じた。本書では芸術的な感性や極限状態にある精神、感じやすい気性を持ったどこか選ばれた人々が選ばれた怪異を体験しているよう。そうして彼らは精神のバランスを崩していくのだが、その辺りの、私には大仰に見える経緯がエンタメとして楽しむにはどこか芸術志向で、2023/07/26

アカツキ

13
8作品の怪奇小説集。文章が合わなくて6作品を読み終えたところで本を閉じたけれど、家に棲む何かに侵食されていく男「手招く美女」はなかなか面白かった。シャーリイ・ジャクスン「丘の屋敷」が好きな人は楽しめると思う。2022/06/14

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