内容説明
フランスの文豪バルザックの「恋」をテーマにした三つの短編作品を、『物語フランス革命』の安達正勝による訳と、『摩利と新吾』『杖と翼』の木原敏江による描き下ろしイラストで送る、豪華美麗でエレガントなイラスト絵本!
著者等紹介
バルザック,オノレ・ド[バルザック,オノレド] [Balzac,Honor´e de]
作家。1799年フランス中部トゥール生まれ。19世紀ロシア文学のさきがけとなった写実的小説群「人間喜劇」で知られる。恋愛小説から怪奇・幻想小説まで多彩な作品を執筆し活躍。豪放な私生活も伝説的に語り継がれている。1850年没
安達正勝[アダチマサカツ]
フランス文学者。1944年岩手県盛岡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業、同大学院修士課程修了。フランス政府給費留学生として渡仏、パリ大学等に遊学。執筆活動の傍ら、大学で講師も務めた
木原敏江[キハラトシエ]
漫画家。1948年東京都目黒区生まれ。1969年、『別冊マーガレット』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
neimu
44
木原敏江デビュー50周年記念出版ということを知っていたら昨年のうちに入手していたのに…。作品そのものは知っていたが、値段も高いしちょっとなあと思っていて、まさか挿絵がドジ様とは知らず、勿体ないことをしてしまった。書評か何かを斜め読みした時にイラスト絵本であるということは描かれていなかったので気付かなかった。花盛りのロマンスの頃の絵柄に少し似ているが、きりっとしている感じよりもふにゃっとしている感が強いかな。摩利と新吾や杖と翼のイメージも悪くないが、この話を竹宮恵子が描いていたら…?と想像しないでもない。2020/03/04
更紗蝦
25
バルザックの『女性研究』『我らが大佐の愛人』『ことづけ』という短編のタイトルを女性名(『リストメール公爵夫人』『ロジーナ』『ジュリエット』)にして、木原敏江先生のイラスト(カラーとモノクロが半々)を付けた本です。まえがきには《フランス文学の巨匠バルザックの小説を絵本にするという、本邦初の試みである。》とありますが、「絵本」というほどイラストの比重は高くなく、「印刷が綺麗な挿絵」です。画材の関係で否応なしに出てしまう「塗りムラ」が再現されてしまっているところは、評価が分かれるところなのではないでしょうか…。2023/03/14
belle
8
美麗なイラスト付き。えっ?バルザック?まえがきによれば、巨匠バルザックの小説を絵本にするという試みから生まれた本とのこと。ナポレオンのロシアでの敗北。王政復古。19世紀前半が舞台の恋物語が三つ。恋とはいってもそこはフランスな世界。サロンで。戦場で。馬車に揺られて。大人なのか。身勝手なのか。でもそんな物語をこちらも勝手に楽しむ。色鮮やかな挿絵がなかったら、印象もまた変わったかと少し思った。2019/11/17
Susumu Kobayashi
7
バルザックの3つの短篇「女性研究」(リストメール公爵夫人)、「我らが大佐の愛人」(ロジーナ)、「ことづけ」(ジュリエット)を収録し、木原敏江の挿絵を付した本。ページ数に比して価格が高いので、よほどのファンでない限り買わないのではと心配になる(心配する立場ではないのだが)。2019/12/19
MAMI.
5
★★★★☆2019/09/22