出版社内容情報
「核」の脅威とは何か。疑問を持つ多くの日本人に応えるため、「核」問題に詳しい研究者らにより身近な事典として集大成。究極の理想である「核兵器のない世界」実現への道筋はまったく見えてこない。現実に存在する核の脅威をどのように認識し、どう対処すべきなのか? 本書は、そうした疑問を持つ多くの日本人に応えるため、「核」問題に詳しい研究者らにより、身近な事典として集大成したものである。
核兵器の原理や仕組み、核兵器の開発・発達の経緯、地球上に拡散した核兵器の実態、主要国の核政策・戦略や核をめぐる国際的な取り組み、そして日本への核脅威の実態と日本が取り得る核抑止のための選択肢など、幅広い内容をわかりやすく展開。
序章 恐怖の「第2次核時代」へ突入した世界
第1章 核時代を読み解くためのキーワード
1:核時代の始まり
2:世界の国々の核保有状況
3:核戦略
4:核兵器とその運搬手段
5:核兵器の効果・影響
6:新たな脅威としてのHEMP攻撃
7:弾道ミサイル防衛(BHD)の概要
第2章 米国の核政策・戦略と国際社会の核開発の動き
1:第2次世界大戦前後の核兵器開発
2:戦後の米国の核政策と国際社会の核開発等の動き
3:冷戦間に発展した米ソを中心とする核戦略の推移
4:冷戦後の米国の核戦略
第3章 核をめぐる国際的取り組み
1:核実験を禁止する取り組み
2:核兵器を増やさない取り組み
3:非核兵器国と核兵器国による核兵器の配備を禁止する取り組み
4:原子力エネルギーの平和利用と国際管理体制
第4章 核拡散のメカニズムと「第2次核時代」─「恐怖の核時代」の再来─
1:核兵器不拡散条約(NPT)非批准国・北朝鮮などの核開発
2:核拡散のメカニズム
3:核保有国等の現状と核開発に進む可能性のある国々─「第2次核時代」へ─
第5章 日本の核政策
1:歴代日本政府の核政策
2:非核化政策の選択
3:日本の非核化政策の概要
第6章 日本を取り巻く核の脅威
1:日本にとって脅威となりうる核兵器
2:中国 核兵器計画/ミサイル戦力
3:ロシア 核兵器計画/戦略核戦力/中・短距離核戦力及び戦術核戦力
4:北朝鮮 核兵器計画の現状/弾道ミサイルの開発
第7章 英仏独の核戦略と核政策
1:英国の核戦略と核政策
2:フランスの核戦略と核政策
3:ドイツの核政策
4:日本の核抑止力強化の参考としてみた場合の英仏独の核保有態勢の特性
第8章 日本の核政策・核戦略のあり方
1:核抑止のための核政策
2:核の脅威を抑止するための核戦略と同盟戦略─その意義と日本の現状─
3:日本の核戦略の問題点
4:日本の核戦略のあり方
5:日本が核政策を転換し核兵器の保有を余儀なくされる場合の選択肢
終章 いかに核の危機を克服するか─「キューバ危機」から北朝鮮問題を考える─
1:危機管理を「キューバ危機」に学ぶ
2:キューバ危機の概要と米国の対ソ連オプション
3:ソ連とキューバの対応
4:キューバ危機から北朝鮮問題を考える
5:日本が学ぶキューバ危機の教訓と北朝鮮対策
6:朝鮮半島の核をめぐる動き
日本安全保障戦略研究所[ニホンアンゼンホショウセンリャクケンキュウジョ]
著・文・その他
内容説明
究極の理想である「核兵器のない世界」実現への道筋はまったく見えてこない。核の脅威をどのように認識し、どう対処すべきなのか?本書は、「核」問題に詳しい研究者らにより、身近な事典として集大成したものである。核兵器の原理や仕組み、核兵器の開発・発達の経緯、地球上に拡散した核兵器の実態、主要国の核政策・戦略や核を巡る国際的な取り組み、そして日本への核脅威の実態と日本が取り得る核抑止のための選択肢など、幅広い内容をわかりやすく展開。
目次
序章 恐怖の「第2次核時代」へ突入した世界
第1章 核時代を読み解くためのキーワード
第2章 米国の核政策・戦略と国際社会の核開発の動き
第3章 核をめぐる国際的取り組み
第4章 核拡散のメカニズムと「第2次核時代」―「恐怖の核時代」の再来
第5章 日本の核政策
第6章 日本を取り巻く核の脅威
第7章 英仏独の核戦略と核政策
第8章 日本の核政策・核戦略のあり方
終章 いかに核の危機を克服するか―「キューバ危機」から北朝鮮問題を考える
巻末参考資料
著者等紹介
小川清史[オガワキヨシ]
1960年生まれ、徳島県出身。防衛大学校卒業(26期生、土木工学専攻)。陸上自衛隊の普通科部隊等勤務。この間、米陸軍指揮幕僚大学留学。第8普通科連隊長兼米子駐屯地司令、自衛隊東京地方協力本部長、陸上幕僚監部装備部長、第6師団長、陸上自衛隊幹部学校長、西武方面総監等を歴任。2017年退官(陸将)。現在、日本安全保障戦略研究所上席研究員、日本戦略研究フォーラム政策提言委員、隊友会参与等
高井晉[タカイススム]
1943年生まれ、岐阜県出身。青山学院大学(法学部)卒業、青山学院大学大学院法学研究科博士課程単位取得。防衛庁教官採用試験(国家公務員上級職採用試験相当)合格。防衛研修所助手、防衛研究所第1研究部第2研究室長、防衛研究所第1研究部主任研究官、防衛研究所図書館長等を歴任。この間、青山学院大学・同大学院兼任講師、尚美学園大学大学院客員教授、二松学舎大学大学院講師、東京都市大学講師、カナダ・ピアソン平和活動研究センター客員研究員等を兼務、ロンドン大学キングズカレッジ大学院で「防衛学の法的側面」を研究。2007年退官。現在、防衛法学会理事長、内閣官房・領土・主権をめぐる内外発信に関する有識者懇談会委員、笹川平和財団海洋政策研究所特別研究員、日本戦略研究フォーラム常務理事、日本安全保障戦略研究所所長、民間憲法臨調代表委員、このほか防衛相統合幕僚学校、陸上自衛隊幹部学校、航空自衛隊幹部学校等における講師等
冨田稔[トミタミノル]
1945年生まれ、千葉県出身。防衛大学校卒業(12期生、電気工学専攻)。陸上自衛隊の航空科部隊等勤務。陸上幕僚幹部装備部航空機課長、第1ヘリコプター団長、陸上自衛隊航空学校長、陸上自衛隊関東補給処長等を歴任。2002年退官(陸将補)。現在、日本安全保障戦略研究所上席研究員、日本郷友連盟常務理事/事務局長、郷友総合研究所幹事/研究委員、デフェンス・リサーチ・センター(DRC)研究員、千葉県隊友会顧問等
樋口譲次[ヒグチジョウジ]
1947年生まれ、長崎県出身。防衛大学校卒業(13期生、機械工学専攻)。陸上自衛隊の高射特科部隊等勤務、この間、米陸軍指揮幕僚大学留学。第2高射特科群長、第2高射特科団長兼飯塚駐屯地司令、第7師団副師団長兼東千歳駐屯地司令、第6師団長、陸上自衛隊幹部学校長等を歴任。2003年退官(陸将)。現在、日本安全保障戦略研究所上席研究員、偕行社・安全保障研究会研究員、隊友会参与等
矢野義明[ヤノヨシアキ]
1950年生まれ、大阪府出身。京都大学(工学部)卒業、同大学(文学部)卒業、拓殖大学院博士後期課程(安全保障専攻)卒業。1974年陸上自衛隊入隊、幹部候補生学校卒業後、陸上自衛隊の普通科部隊等で勤務。第6普通科連隊長兼美幌駐屯地司令、第1師団副師団長兼練馬駐屯地司令、陸上自衛隊小平学校副校長等を歴任。2006年退官(陸将補)。岐阜女子大学客員教授、日本経済大学特任教授、拓殖大学客員教授(非常勤)等を歴任。この間、拓殖大学大学院で博士号(安全保障)取得。現在、日本安全保障戦略研究所上席研究員、国家生存戦略研究会会長、日本戦略研究フォーラム政策提言研究員、日本安全保障・危機管理学会顧問、郷友総合研究所研究委員等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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