なぜ国々は戦争をするのか〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 359p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336059277
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C0031

出版社内容情報

第一次世界大戦から9.11を経てイラク、アフガニスタンにおける戦争まで、戦争へと踏み出す瞬間を、多角的に探った戦争論

第一次世界大戦から9.11を経て今世紀のイラク、アフガニスタンにおける戦争まで、指導者たちが戦争へと踏み出す「真実の瞬間」を、政治学のみならず、心理学、哲学などの方法論まで駆使して探った異色の戦争論。第二次世界大戦下、「日本のシンドラー」杉原千畝(すぎはらちうね)のビザで一命をとりとめるという稀有な経歴をもつ国際的な政治学者の、混迷を深める国際社会理解に必読の代表作がついに邦訳なる。

まえがき
 地図一覧
 著者紹介
 序章
 死神との約束(ランデヴー)

第1章 鉄の骰子――第一次世界大戦
 1 ドイツ皇帝の致命的な言質
 2 オーストリアのセルビアに対する最後通牒
 3 戦争抑止のための最後の方策
 4 鉄の骰子は投げられた
 結論
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第2章 バルバロッサ――ヒトラーのソ連侵攻
 1 ヒトラーとソ連
 2 スターリンとドイツ
 結論
 おわりに――それから七十年
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第3章 勝利の誘惑――朝鮮戦争
 1 トルーマン大統領の決断
 2 マッカーサーの賭け
 3 北朝鮮の瀬戸際戦術
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第4章 五幕から成るギリシア悲劇――ベトナム
 1 第一幕 トルーマン政権――アジアはヨーロッパに非ず
 2 第二幕 アイゼンハワー政権――無視されたフランスの教訓
 3 第三幕 ケネディ政権――軍事関与
 4 第四幕 ジョンソン政権――破滅
 5 第五幕 ニクソン政権――振り出しに戻る
結論
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第5章 サラエヴォからコソヴォへ――ヨーロッパ最後の独裁者の戦争
 1 ユーゴスラヴィア分割の始まり
 2 ボスニアにおける戦争
 3 セルビア人勢力に対する風向きの変化
 4 デイトン合意
 5 旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY)
 6 コソヴォとミロシェヴィッチの没落
 結論――正義をともなう平和の新たな夜明け?
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第6章 神の名をかけた四つの戦い――インドとパキスタン
 1 植民地支配、分離、戦争
 2 一九六五年のカシミール戦争
 3 バングラデシュの血塗られた夜明け
 4 核の復活
 5 インドの「9・11」――ムンバイ二〇〇八年十一月
結論
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

【著者紹介】
カリフォルニア州のサンディエゴ大学の世界外交特任教授。ハーヴァード大学で博士号を取得、以後ハーヴァード、マサチューセッツ工科、コロンビア、プリンストン、ニューヨーク市立、テキサス州サンアントニオのトリニティの諸大学で教鞭をとった。1970年にはアイオワ州のグリンネル・カレッジとスイスのアメリカン・カレッジから名誉博士号を授与されている。1963年にコロンビア大学のバンクロフト賞を受賞した、The Might of Nations: World politics in Our Timeほか数多くの著書がある。1967年から1974年までは国際連合の政治部副部長の任にあった。また米国外交評議会の会員でもある。

内容説明

二度にわたる世界大戦から9.11を経て今世紀のイラク、アフガニスタンにおける戦争まで、指導者たちが戦争へと踏み出す「真実の瞬間」を、政治学のみならず、心理学、哲学、文学などの方法論までを縦横に駆使して探った戦争論の決定版。

目次

第1章 鉄の骰子―第一次世界大戦
第2章 バルバロッサ―ヒトラーのソ連侵攻
第3章 勝利の誘惑―朝鮮戦争
第4章 五幕から成るギリシア悲劇―ベトナム
第5章 サラエヴォからコソヴォへ―ヨーロッパ最後の独裁者の戦争
第6章 神の名をかけた四つの戦い―インドとパキスタン

著者等紹介

等松春夫[トウマツハルオ]
防衛大学校人文社会科学群国際関係学科教授。1962年生。筑波大学人文学類(ヨーロッパ史)卒。早稲田大学大学院政治学研究科(政治思想)修士課程修了。オックスフォード大学大学院社会科学研究科(政治学・国際関係論)博士課程修了。D.Phil(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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スー

22
86第一次世界大戦・独ソ戦・朝鮮戦争・ベトナム戦争・ボスニア紛争・インドパキスタン戦争で戦争になる岐路やどう泥沼に嵌まって抜け出せなくなるかを学べました。特に第一次世界大戦はドイツとロシアの皇帝は戦争回避しようとしていたのに軍人達が先手を打たれるのを恐れ戦争準備に走りそれを見た相手は更に戦争準備に拍車をかけ止まらなくなっていく、それでもドイツは西か東に進むかで大戦になるか限定戦争になるかの岐路だったけど小モルトケが計画の変更は無理と突っぱね皇帝の意思に反して大戦になってしまう。流れって恐ろしい2021/07/05

Isamash

10
ジョン・G・ストウシンガー・サンディエゴ大世界外交特任教授による著作(2011年の第3版)の訳本(等松春男・防衛大教授監訳)上巻。戦争を実際に始めるのは人々と言う問題意識の下、6つの戦争に関しどの瞬間に戦争を行おうという決定が不可避になったのか。誰がその決定に責任を負っており、そしてそれは何故か。大惨事は避けられたのかを省察。第一次大戦におけるドイツ皇帝のロシア皇帝への誤解からの言質供与、スターリンによるヒトラー行動原理への無理解、マッカッサーによる中国軍の過小評価等が戦争の要因とされており興味大。 2021/10/29

河童

6
第一次世界大戦、朝鮮戦争、コソボ紛争、インド・パキスタンのカシミール戦争、各地で引き起こされた戦争を解説してます。どの戦争も戦争に至った経緯はそれぞれあって、その原因や理由はみな違うのですが、どうやら下巻の最終章で「なぜ国々は戦争をするのか」を論ずるようです。はたしてどのような結論が展開されるのか、楽しみにしながら下巻に進む。2017/02/06

GASHOW

6
オバマが大統領が、核兵器の先制利用しないことを退任前に決めようとしているが、その理由が北朝鮮が核兵器の開発を辞める条件として米国の核兵器の先制利用を上が中だと言うことをこの本でした。2016/09/01

Haruka Fukuhara

5
アメリカ人の思考には「責任」という考えが根強いが、この思考はどこから出てきたのだろうと思う。誰かが100%悪くてその他の人は100%悪くないということはあり得ない以上、責任を誰かに押し付けてあとは知らぬふりという無責任にはどうも違和感が残る。他にもいろいろと、これが論理的なのかと不思議に思う自分の感覚だと情緒・感情に属するものが含まれていた気がした。日本語と英語を比較して日本語が曖昧と言う人がいるが、単に感覚がズレているだけのように思う。2017/03/30

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