偏愛蔵書室

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336058287
  • NDC分類 904
  • Cコード C0095

出版社内容情報

芥川賞作家の諏訪哲史が、自らの偏愛する書物100冊について、
広く熱く語った読書エッセー集。

芥川賞作家の諏訪哲史が、自らの偏愛する書物100冊について、広く熱く語った読書エッセー集。
「中日新聞」に2010年~14年にわたって連載され、大きな話題を呼んだ人気エッセーの待望の単行本化。
プルースト、ジョイス、漱石、賢治から、知られざるマイナー小説や漫画まで。
著者独自の文学論でもあり、文学的自伝ともいえる1冊。

【著者紹介】
1969年名古屋市生まれ。國學院大学文学部哲学科卒業。恩師は独文学者の故種村季弘。2007年小説「アサッテの人」で群像新人文学賞・芥川賞受賞。既刊に『アサッテの人』『りすん』『ロンバルディア遠景』(すべて講談社刊)。

内容説明

プルーストに酔い痴れ、谷崎を跪拝し、ジャン・ジュネに惑溺する―著者の文学人生を運命づけた偏愛の小説・詩・漫画100冊を語る文学的自叙伝。芥川賞作家諏訪哲史の、変異と屈折の“言語芸術入門”!

目次

不治の言語病患者 「チャンドス卿の手紙」(ホフマンスタール)
倦厭の闇、一瞬の光源 『檸檬』(梶井基次郎)
世界を造形するまなざし 『リルケ詩集』(リルケ)
「リアル」ということ 『遠野物語』(柳田国男)
漫画のなかの「詩性」 『赤色エレジー』(林静一)
「無限」に触れる筆力 『伝奇集』(ボルヘス)
「起承転転」の小説 「子之吉の舌」ほか(島尾敏雄)
「幼年」という名の庭 『トムは真夜中の庭で』(ピアス)
選ばれた「文体」と「生」 「青炎抄」ほか(内田百〓(けん))
小説―「過剰性」の言語 『泥棒日記』(ジュネ)〔ほか〕

著者等紹介

諏訪哲史[スワテツシ]
作家。1969年名古屋市生まれ。國學院大学文学部哲学科卒業。独文学者の故種村季弘に師事。2007年小説『アサッテの人』で群像新人文学賞・芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

81
『アサッテの人』の著者:諏訪哲史さん(師は種村季弘だったと知るとさもありなん!)による偏愛本紹介。よく知られた本も中には有るが、聞いたこともない著者の名前が書かれていて、その内容もインパクトがある。そして、正岡蓉『風船紛失記』という本の装丁装画がなんと稲垣足歩だったりと。面白い。 2019/03/23

コットン

65
表紙がケルト風十字架(らしい?)の下で手が後ろに回り髪の毛が風で乱された女性の赤いビスチェと黒いスカートがゴシック的で、あの『アサッテの人』の偏愛書紹介とあれば好物かもしれないと手に取ってみた。十年前の発行なので近年のものはないが文学作品から、ほとんど誰も知らないと思うこだわりの書や漫画まである。いずれも諏訪さん目線で統一されている。紹介されたいくつかは巻頭に書影があるのが期待値を上げます。2024/05/06

harass

50
読友の気合の入ったレビュに感化され図書館で借りて読むが、すぐに返却する。これは手元に置いて所有すべき本だった。中日新聞に連載されていた書評を集めたもの。100冊の書評。今どきにこんな濃ゆい本を集めてびっくりだわ。購入して再度レビューの予定。2016/02/24

傘緑

49
「慎ましく花弁を閉じる倒錯の花花…僕の狭い蔵書室から無限を夢みて開く、偏愛すべき本たち」掌編のようなほどよい短さの書評、著者は種村季弘の弟子、「ケッペンを読め。プルーストより凄いから。あれは意識の流れとかじゃない。それ以上の何かだ(種村)」師の馥郁たる薫陶を思わせるも、衒いの匂いが鼻につく、師の如き登仙の域にはまだ遠いかな?「漫画におけるグロテスクは楳図かずおが開拓し、日野日出志、花輪和一、丸尾末広によって極北へ達する…今では当の丸尾を標にして大越孝太郎や駕籠真太郎ら新鋭が健筆を揮う」駕籠までお読みとは…2016/12/21

zirou1984

45
帯に刻まれた「文学の魔導書」という言葉に偽りなし。種村季弘の愛弟子である著者が紹介する漆黒の書物の数々、それは夜の籠に封じ込められた人間の業。新聞で連載されていたというのが驚きな、恐ろしく純度の高い書評集。奇書絶版問わず、1冊につき3ページで紹介されていくそれは異界への入り口であり、その呼び水として用いられる言葉は知性の刃物で研ぎ澄まされた蠱惑の呪文。もはや書評という枠を超えた、ひとつの言語藝術とでも呼べるその語り口にはひたすらに陶酔してしまう。これぞ読書という修練が生み出した、とある魔術の禁書目録。2015/12/05

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