よりぬきウッドハウス〈１〉

ウッドハウス，Ｐ．Ｇ．【著】/森村 たまき【訳】

国書刊行会（2013/12発売）

• サイズ B6判／ページ数 370p／高さ 20cm
• 商品コード 9784336057648
• NDC分類 933
• Cコード C0397

出版社内容情報

ウッドハウスファン待望の新シリーズ第１巻！
初期作品ほか、本邦初訳を多数含む、珠玉のオリジナルアンソロジー。

ウッドハウスファン待望の新シリーズ第１巻！
エリザベス王太后陛下が大ファンだったことで知られる、世界最高品質のウィット＆ユーモア小説集。
初期作品ほか、本邦初訳を多数含む、珠玉のオリジナルアンソロジー。

本書は世界随一のユーモア作家Ｐ・Ｇ・ウッドハウスの送り出した多彩なキャラクターと多様な作品の数々を、より広い読者の方々に知っていただくために編まれた、本邦オリジナルのアンソロジーです。旧シリーズ〈ウッドハウス・コレクション〉〈ウッドハウス・スペシャル〉には収録されていない、マリナー氏やレジー・ペッパー、フレディー・ウィジョンらが活躍する傑作短編に加え、初期作品、エッセイなど、本邦初訳の傑作を多数収録。
はじめてウッドハウスに出会う方にはこれまでにない幸福な読書のよろこびを、ずっとウッドハウスを読んできてくださった読者の皆さまにも、もっともっとよろこんでいただけるよう、厳選し、よりぬいた珠玉作品をお届けします。

ハニーサックル・コテージ

　レジー・ペッパー・シリーズ
不在療法
セリフと演技
ダギー救出指令
弟のアルフレッド
クラレンスのために全員集合
隠された芸術
テスト・ケース
　　　
　初期作品
ゲームキャプテンであることの諸問題
未完のコレクション
レジナルドの秘密の愉しみ
近視擁護論
ミュージカル・コメディー作家であることの苦悩
　　　
　マリナー氏ハリウッドシリーズ
漂流者たち
うなずき係
モンキー・ビジネス
　　　
運　命
　　　
ブラッドリー・コートの不快事

　訳者あとがき

【著者紹介】
１８８１年～１９７５年。イギリスの国民的作家。数多くの長篇・短篇ユーモア小説を著して、幅広い読者に愛読されている。

内容説明

ウッドハウスファン待望の新シリーズ第１巻！初期作品ほか、本邦初訳を多数含む、珠玉のオリジナルアンソロジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[nora]

ウッドハウスのコレクション（全１４巻）とスペシャル（全３巻）をすべて読み、文藝春秋社や集英社の作品も読んでしまって、もうどうしたらいいの。再読するしかないのかしら、と途方に暮れていたら戻ってきてくれましたウッドハウスさん。うれしい～っ！「よりぬき」の後にも、「落穂ひろい」、「新発見」と続いてくれたら幸せすぎて死んじゃうかも（笑）。

2014/05/10

[ゆずこまめ]

ジーブスものではないけど、ウッドハウスワールドは健在。ナンセンスだけど下品ではない。ブラックユーモア連発だけど誰も傷つかない。優しい世界で和みます。

2014/12/22

[よしゆき]

ジーヴスシリーズでおなじみのP.Gウッドハウスの初期作品を含めた短編集。ジーヴスシリーズのプロトタイプのような作品など全部がユーモア作品。一番面白かったのは「ハニーサックルコテージ」。あらすじを日本人向けに例えると、江戸川橋乱歩のような作家が、叔母である有川浩のような作家が遺したコテージに遺産目当てで住むのだが、そこで書く作品がどんどん有川浩みたいなベタ甘作品になってしまい、しまいには言動までもが・・・という内容。この作品を最初に持ってきたのは訳者である森村たまきさんの狙いだったらしい。大正解！！

2014/01/23

[左近]

森村たまき訳によるウッドハウス本が、また国書刊行会から出たということで、まことにもって慶賀の至り。マリナー氏やドローンズ・クラブといったお馴染みの面々だけでなく、ジーヴズ・シリーズの原型となったレジー・ペッパーものに加え、初めて原稿料を稼いだという１８才時の文章など、若き日に書かれた初期作品も読める。本書が『よりぬきウッドハウス１』で、どうやら『２』も出ているようだが、いっそのこと『ウッドハウス全集』をお願いしたい。ナンセンスでユーモラスで、のんびりあったかいウッドハウス・ワールドが大好きだ。

2014/05/13

[コカブ]

ウッドハウスの短編集。レジー・ペッパーシリーズやマリナー氏のハリウッドシリーズ、その他の短編を収録している。ジーヴスものはない。屋敷の不思議な魔力にとらわれて全員がロマンチックになったり、狩猟本能がよびさまされたりと、荒唐無稽な設定が面白い。レジー・ペッパーは、ジーヴスのいないバーティーという感じだ。ドタバタやって、物語の治め役がいないというのが難点だろう。マリナー氏のハリウッドものについては、ウッドハウス自身のハリウッド体験を元に書いたらしい。ハリウッドの商慣習を大げさに描いているようだ。

2015/03/21