男と女を生きた作家―ウィリアム・シャープとフィオナ・マクラウドの作品と生涯

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男と女を生きた作家―ウィリアム・シャープとフィオナ・マクラウドの作品と生涯

  • 有元 志保【著】
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  • 国書刊行会(2012/01発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 205,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336054807
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

男性作家として本名で活動する一方、女性を名乗り、ケルトを題材とした作品を発表した特異な作家シャープ/マクラウドの魅力に迫る。

1855年にスコットランドで生まれたウィリアム・シャープは、本名を用い男性作家・批評家として活動する一方、女性名であるフィオナ・マクラウドを名乗り、ケルトを題材とした創作や随筆を発表した。二つの性を用い方向性の異なる多彩な作品を生みだし、実生活においても女性名を使用した、特異な作家シャープ=マクラウドの魅力とその試みに迫る。

はじめに
第一章 自己の二重性に対する意識と変身願望――『明日の子供たち』、『男とその妻』
 一 文壇への挑戦
 二 『明日の子供たち』での社会批判
 三 ユダヤ表象にみられる恣意性
 四 女性の神秘化の萌芽
 五 『男とその妻』と「新しい女」
 六 自己の流動性
 七 慣習社会への回帰
第二章 第二のペルソナの構築――『楽園』
 一 マクラウドの誕生の背景
 二 近代の言説としてのケルト
 三 第二のペルソナの構築
 四 『楽園』における異界への航海
 五 楽園の創出
 六 「ケルト」世界とマクラウドの類似性
第三章 女性を他者として見る視線――「ジプシーのキリスト」、『山の恋人たち』
 一 自己の女性性の構築
 二 男性の破滅を招く魅惑的女性
 三 「ジプシーのキリスト」における魅力と脅威を併せ持つ女性
 四 女性の台頭に対する男性の集団的な不安と怒り
 五 男性のアイデンティティを揺るがす女性
 六 『山の恋人たち』における交錯しない男女の眼差し
 七 外側から描写される女性と内側から描き出される男性
 八 他者としての女性
第四章 統合と分裂の間での揺らぎ――『緑の火』
 一 二重生活の行き詰まり
 二 『緑の火』での二項対立の融解
 三 分身との統合
 四 作品の分裂
 五 分裂する女性
 六 「アマゾンの女王」と「女性の救い主」
おわりに

あとがき
Bibliography
Selected Bibliography of the Publications
Index

【著者紹介】
1980年岡山県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科共生文明学専攻博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、東洋大学非常勤講師。専攻、19世紀イギリス文学。主な論文に「ウィリアム・シャープによる『フィオナ・マクラウド』のペルソナ構築」(『スコットランドの歴史と文化』、明石書店、2008年)などがある。

内容説明

1855年にスコットランドで生まれたウィリアム・シャープは、本名で男性作家・批評家として活動する一方、女性名であるフィオナ・マクラウドを名乗り、ケルトを題材とした創作や随筆を発表した。二つの性を用い方向性の異なる多彩な作品を生みだし、実生活においても女性名を使用した、特異な作家シャープ=マクラウドの魅力とその試みに迫る。

目次

第1章 自己の二重性に対する意識と変身願望―『明日の子供たち』、『男とその妻』(文壇への挑戦;『明日の子供たち』での社会批判;ユダヤ表象にみられる恣意性;女性の神秘化の萌芽;『男とその妻』と「新しい女」;自己の流動性;慣習社会への回帰)
第2章 第二のペルソナの構築―『楽園』(マクラウドの誕生の背景;近代の言説としてのケルト;第二のペルソナの構築;『楽園』における異界への航海;楽園の創出;「ケルト」世界とマクラウドの類似性)
第3章 女性を他者として見る視線―「ジプシーのキリスト」、『山の恋人たち』(自己の女性性の構築;男性の破滅を招く魅惑的女性;「ジプシーのキリスト」における魅力と脅威を併せ持つ女性;女性の台頭に対する男性の集団的な不安と怒り;男性のアイデンティティを揺るがす女性;『山の恋人たち』における交錯しない男女の眼差し;外側から描写される女性と内側から描き出される男性;他者としての女性)
第4章 統合と分裂の間での揺らぎ―『緑の火』(二重生活の行き詰まり;『緑の火』での二項対立の融解;分身との統合;作品の分裂;分裂する女性;「アマゾンの女王」と「女性の救い主」)

著者等紹介

有元志保[アリモトシホ]
1980年岡山県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科共生文明学専攻博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、東洋大学非常勤講師。専攻、十九世紀イギリス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かもめ通信

17
かつて女性の作家が男性名を用いて執筆した理由は想像に難くないが、男性のシャープがわざわざ女性名をつかって執筆したのはなぜだったのか、そのわけに興味があって読んで見た。シャープとマクラウドそれぞれの名前で発表された作品を具体的に分析しながら、作者の深層心理に迫る手法は興味深く、とりわけ、ユダヤ人やロマ、ケルトの民といった社会でマイノリティに位置づけられる人々に親近感をもち、そうした人々を高度な精神性や自然との親和力をもった存在として登場させるマクラウドの作品を丁寧に読み解いている点が面白かった。2022/09/17

春猫

3
この二人(肉体は一人分)に似た状態にあり、原稿を書くために読んだ。小説についての作品論は充実していたが、著者自身も書いているように、随筆などについての記述はあまりなく、少し残念だった。『スコットランドの歴史と文化』に著者の他の論文も載っているそう。2015/04/15

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