短篇小説の快楽<br> すべての終わりの始まり

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短篇小説の快楽
すべての終わりの始まり

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  • サイズ B6判/ページ数 353p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336048400
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

“あなた”の家に潜み静かな生活を揺さぶる“私”、謎の生き物に出会う姉妹、エイリアンに協力を求められるバツイチの女、空飛ぶスーパーおばあちゃん―浮遊感漂う繊細な文章と奇天烈な発想がもたらす衝撃力あふれる19の物語。唯一無二の奇想作家エムシュウィラー、本邦初の作品集。

著者等紹介

エムシュウィラー,キャロル[エムシュウィラー,キャロル][Emshwiller,Carol]
1921年アメリカ・ミシガン州生まれ。49年にSFイラストレイターのエド・エムシュウィラーと結婚。55年、“This Thing Called Love”でデビュー。以後SF・ファンタジーのジャンル枠に収まらない独自の世界を構築した短篇作家として活動する。短篇集The Start of the End of It All(90年)は世界幻想文学大賞のベスト短篇集に選ばれた。ネビュラ賞短篇部門では02年度「ロージー」、05年度「私はあなたと暮らしているけれど、あなたはそれを知らない」で受賞。88年に初の長篇作Carmen Dog(河出書房新社近刊)を発表後、長篇作品もコンスタントに刊行し、The Mount(02年)ではフィリップ・K・ディック賞を受賞。05年、世界幻想文学大賞の生涯功労賞を受賞。85歳を越える現在も精力的に執筆活動を続けている

畔柳和代[クロヤナギカズヨ]
1967年生まれ。現代アメリカ文学専攻。東京医科歯科大学教養部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

80
なんでもない日常の中に異質なものが潜んでいるとしたら・・・を描くSF幻想作家の短編集。この人、「私はあなたを知っているけど、あなたはそれを知らない」の作家さんじゃないですか!幽霊、神様、エイリアン、性同一性、空想屋さん。彼らは普通に生きているのに日常からしたら異質に見えてしまう。そんな不穏な短編集ばかりなのにインタヴューでは「家族は女子の私には期待していなかったからこそ、作家になることができたのよ」というある意味、どこの家庭にも存在している状況をポジティヴに考える姿勢とお茶目さに心を撃ち抜かれました(笑)2016/09/11

たまご

27
読んだ…という読了感はんぱない.なぜだろうと思うに,不思議な設定なんですが,何故その状況になったのか,それをもとの世界に戻したい,という方向に行けばただの物語で,その設定のまま生きているのがこの作者の物語なのかと.なんで,状況説明がないまま,そこで女性性としての愛を溢れさせまくる登場人物たちが,共感できるような難しいような感じでした.でも中に,取り返しのつかないすれ違いだったり,ほっこりする愛だったりも隠れていて,胸をつかれます. 得難い読書経験でした.2017/04/06

三柴ゆよし

26
ほとんどの収録作が熟年女性のひとり語りという、それだけ聞くと読む気が失せるような短篇集なのだが、作品の質は総じて高く、番茶臭い日常に、不意に第三種が侵入してくるというシチュエーションなぞ、私の偏愛する吉田知子っぽさも少しく感じられて、いたく好みだった。語り手が婆さんだからなのかは知らないけれど、客観性が排された不明瞭な文章が特徴的。それなので、すこし油断していると、読書における「いま・ここ」の感覚が容易に失われてしまう。決して読みやすい小説でないことは確かだが、奇妙な日常を堪能したい人にはオススメの一冊。2013/03/24

らぱん

24
不明瞭な異界での詳細な日常というバランス(アンバランス)が絶妙で不穏な気配は緊張感があり引き込まれる。個性や人格などの個体としてまた属性としてのアイデンティティを問われ、存在の有無についての認識の揺らぎが起こり立脚点を失う。さらには立地点にも確信が持てなくなる。自分が立っている(または立とうとしている)地面は本当にあるのか。認識のゲシュタルト崩壊・・・なんだか凄い世界を覗いてしまった。相当怖いが興味深い。・・・著者キャロル・エムシュウィラーは今から20日前2019年2月2日に97歳で他界した。合掌。2019/02/23

紅はこべ

20
岸本佐知子さん風に言うなら、変愛小説か。異形の恋を扱った作品が多い。以前に『カルメン・ドッグ』を読んだ時に思ったけど、この作家は人間以外の存在へのシンパシーが強いな。私には持ち合わせのない感性だ。そういう作家の本を読むのは、新しい世界が開けて面白い。全然わかんないという面もあるが。「ウォーターマスター」「悪を見るなかれ、喜ぶなかれ」が好きです。2015/02/03

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