内容説明
ふたりの若い恋人たちが囚われの身になった夏の日は、長く伸ばされた一瞬となった―過去と未来を彷徨する人間たちの愛と焦燥をロマンティックかつ技巧的に綴る2篇のマスターピース「限りなき夏」「青ざめた逍遥」、狂騒にみちた終末のビジョンを描くデビュー作「逃走」、混乱するアイデンティティをめぐる初期の代表作「リアルタイム・ワールド」、そして数千年にわたって戦争状態がつづく世界“夢幻群島(ドリーム・アーキペラゴ)”を舞台にした美とエロスと眩惑と恐怖にみちた物語4篇(「赤道の時」「火葬」「奇跡の石塚」「ディスチャージ」)。“物語の魔術師”プリーストの洗練された流麗な語りが堪能できる全8篇+書き下ろし序文を収録。
著者等紹介
プリースト,クリストファー[プリースト,クリストファー][Priest,Christopher]
1943年、英国イングランドのチェシャー州生まれ。16歳でマンチェスター市の公立学校を卒業後、会計事務所に勤めるかたわら、66年に短篇「逃走」でデビュー。70年に第一長篇『伝授者』を発表。74年の第三長篇『逆転世界』では英国SF協会賞を受賞、ヒューゴー賞の最終候補にものぼり、以後イギリスSFの旗手として活躍。83年には“文壇の若手最優秀英国作家”20名の一人に選ばれ、主流文学一般にも広く認知されるようになる。95年『奇術師』で世界幻想文学大賞(06年にはハリウッドで映画化)、02年『双生児』では英国SF協会賞とアーサー・C・クラーク賞を受賞し、名実ともに現代のイギリスSFを代表する作家である
古沢嘉通[フルサワヨシミチ]
1958年生まれ、1982年大阪外国語大学デンマーク語科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かわうそ
アプネア
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