内容説明
本書が扱うのは江戸期の婦女子向きの小型絵本である。これは明治期になってもその内容や形式が引き継がれ、少しずつ変容していく。これらの豆木は、子どもの読み物としての絵本を考えるとき、近代以前の最後の部分を担う作品群の一つとして位置づけられると考えている。本書ではこれらの作品を幕末・明治の豆本と総称して、五十点の作品について、その影印、翻字、書誌、内容、解説を示し、巻末には総解説と目録を掲げて、その実態や問題点を考えていく。
目次
幕末の豆本(昔話物;武者物;演劇物;奇想物 ほか)
明治の豆本(昔話・物語物;武者物;演劇・小説物;奇想物 ほか)
著者等紹介
加藤康子[カトウヤスコ]
1954年愛知県生まれ。1980年東京学芸大学大学院(国語教育・古典文学専攻)修士課程修了。梅花女子大学文学部児童文学科助教授(近代以前日本児童文学)。『幕末・明治の絵双六』にて第二十六回日本児童文学学会奨励賞を受賞
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