内容説明
ジェイン・オースティンやマライア・エッジワスらの作品を詳細に分析し、この時代の政治・社会・女性の有様を明らかにする。
目次
序章 氾濫するジュリア―ルソーに対するロマン主義時代の英国作家の反応
第1章 ジュリは浮気女か、美徳の鑑か―記号としての『新エロイーズ』
第2章 感傷小説の知的枠組み―『新エロイーズ』的変奏曲
第3章 思想の戦い、覇権の争い―マライア・エッジワス『ベリンダ』
第4章 英国の庭に現われた蛇のジュリ―マライア・エッジワス『リーアノーラ』
第5章 小説のジャンルの混在―エリザベス・ハミルトン『現代の哲学者の思い出』
第6章 夫と父の権威に逆らって―ジェイン・ウェスト『不信心な父親』
第7章 四つの歪められた物語―イライザ・フェンウィック『秘密』
第8章 崇高なる感受性に殉じて―メアリ・ロビンソン『不誠実な友人』
第9章 誘惑する家庭教師―シドニー・オーエンソン『セント・クレア』
終章 「ジュリアやらルイーザやら…」―ジェイン・オースティンの場合
著者等紹介
鈴木美津子[スズキミツコ]
1948年生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。山口大学教授を経て、大阪府立大阪女子大学教授
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