内容説明
ぼく、ノエル・ウェルズはソルトマーシュ村の副牧師をつとめている。牧師のクーツさんは付き合いにくい人で、奥さんはやかまし屋だけど、姪のダフニは美人だし、村は平和そのもので、とやかく言うことはない。ところが、牧師館のメイドが父親のわからぬ子供を妊娠し、お払い箱になった頃から、村では妙な事件が次々に起き始めた。そして村祭りの夜、クーツさんが何者かに襲われ、大騒ぎをしているうちに殺人事件の知らせが飛び込んできた。そこで探偵仕事に乗り出してきたのが、お陣屋に泊まっていた魔女みたいなお婆さん、ちょっと気味の悪いところのある人だけど、なんでも有名な心理学者で、おそろしく頭が切れる人。いつの間にか助手にされてしまったぼくだったが…。魔女の血を引くという変り種の女探偵ミセス・ブラッドリー登場の、英国ファルス派グラディス・ミッチェルの代表作。
著者等紹介
ミッチェル,グラディス[ミッチェル,グラディス][Mitchell,Gladys]
1901‐1983。イギリス、オックスフォードシャーに生まれる。ロンドン大学で歴史学をおさめ、教員生活を送りながら探偵小説の執筆に手を染め、1929年、第1作「迅速な死」を発表。心理学者ミセス・ブラッドリーを探偵役としたオフビートなユーモアに満ちたシリーズで、英国ファルス派を代表する作家として絶賛される
宮脇孝雄[ミヤワキタカオ]
1954年生まれ。早稲田大学政経学部卒業。翻訳家・エッセイスト
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
本木英朗
13
叔父の遺言で聖職についたノエル・ウェルズはソルトマーシュ村の副牧師として配属されます。堅物の教区牧師クーツ氏や、何かと口やかましいクーツ夫人、牧師の美しい姪ダフニとその弟で腕白坊主のウィリアムに囲まれながら、ウェルズはそれなりに楽しい日々を過ごしていました。しかし牧師館のメイドの妊娠騒ぎから、徐々に村には怪しい影が落ち始めます。そして迎えた村祭りの夜、ついに事件が発生!(→)
本木英朗
10
英国の黄金時代女流本格ミステリ作家のひとりである、グラディス・ミッチェルの長編のひとつである。俺は2001年に一度、読んでいた。全然覚えていなかったので、本当に超凄かった!の一言である。流石は名探偵ミセス・ブラッドリーであろうか。でも1回目の感想の方がよかったので、みんなそっちを見ようぜ! https://bookmeter.com/reviews/1365130602026/07/12
timeturner
4
怪鳥のような笑い声をたてる老女性心理学者、ミセス・ブラッドリーの強烈な個性にノックアウトされた。ちょっとおつむが足りない「ぼく」の語りが誘う笑いにはクリスピンに通じるものを感じる。2013/04/15
guriko
3
66作品もあるシリーズの第4作。どうやらこのシリーズは、序盤は割と普通のミステリ寄りなのだが、後の作品になるにつれ段々と英国ファルス派という名のミステリの皮を被った何かになる。「全員悪人」という映画のキャッチコピーがあったが、このシリーズは「全員奇人変人」2020/10/01
nightowl
3
"こんなに醜聞ばかり集めていていいのだろうか。おそらく田舎暮らしがそうさせるのだ。ま、いいか!"ひょんなきっかけで村にお呼ばれされたブラッドリー。若い娘の予期せぬ妊娠・出産を始まりとして、村祭りの前後で湧いて出た事件の数々。はてさて真相は?伝え方が違うだけで、正気も狂気も変わらないと皆川博子作品同様言われている気分に。137頁から141頁までの道徳談義を読んで性に合うようであれば手に取ってほしい。謎解きは意外ときっちり古典本格していてにやり。手帳のページからは、火種を自ら撒くタイプのようで(P.309)…2017/03/23
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