感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いちろく
42
ソロモン諸島へ青年海外協力隊として読書推進の為に訪れた著者の体験記。その手法として用いたのが日本発祥のビブリオバトル。現地の状況を把握して寄り添うカタチで進めていくやり方は、現地の人達にも受け入れられていく。苦労話は少なく現地の状況と業務の内容に制限した記載は、著者なりの優しさとも受け取れた。日本のビブリオバトルの問題点として時々言われる、人が主で本が従の勝つ為のプレゼン大会になる時がある点は、著者の報告からは伝わってこない。紹介本の良さを伝えようとする現地の人達の姿勢は、読んでいて心地良くなった。2020/10/23
たくや
32
書店の中学生向けのコーナーで見つけジャケ買いした一冊。文体は非常にライトで読みやすい。ソロモン諸島に読書推進活動としてビブリオバトルを始めた筆者。現地の学校に図書館が無かったり、あっても生徒は立ち入り禁止だったりする中で徐々に根付いていく。読書は一人で行う行為だが本は人を繋ぐと改めて実感。2020/06/28
活字スキー
30
なぁアンタ……「ビブリオバトル」って知ってるかい?それは「人を通して本を知る。本を通して人を知る」最高にCoolでHotなゲームさ。なに、そんなに難しく考えなくていい。本を読む事が好きなら、面白い本を読んだ後には人に語りたくなるだろう?そしてその人も読んでくれたらなぁ……そう思うはずだ。だったら、その気持ちを素直に、アンタの言葉で語ってみなよ。きっと楽しいぜ?この本を書いた兄さんは、それをソロモン諸島で広めようとしたってワケ。イカすだろ?2020/07/16
はじめさん
26
様々な人種や文化が海流に乗って混ざり合った、南洋ソロモン諸島に、青年海外協力隊員として派遣された著者。子どもらへの読書推進…という事で、日本ではとても人気あるゲームと多少盛って「ビブリオバトル」を普及することに。絵本の人気が高いが、それは絵である程度ストーリーが追えるため。会話は地元の言葉だが、学校で使う文字は英語のため読むのが苦手な子も多い。ルール違反ではないが、朗読するバトラーが続出したため「英語禁止」を導入するとあら不思議、みんな「自分の言葉」で本について嬉々と語りだした。ソロモンよ私は帰ってきた!2020/08/31
yyrn
26
海外青年協力隊に参加した人が書いた本を以前にも何冊か読んだが、いつも同じようなテイストを感じてしまうのは、文章を書きなれていないこともあるだろうが、行動と思いが直線的で分かり易いからではないかと思う。この本もそう。ソロモン諸島に渡り2年間「本を活用したイベントやワークショップを通して児童生徒に読書習慣を身に付けさせる」という仕事に、学生時代にハマったお得意の「ビブリオバトル」を使って興味のタネを蒔こうとする。でも、学校に本は少なく、あってもオーストラリアからいただいた英語の絵本ぐらい。さあどうする?2020/08/18
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