巨人 (新装版)

巨人 (新装版)

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  • サイズ B5判/ページ数 781p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784336039668
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

よくもまあこんな本を出したものだと思うのが、ジャン・パウル『巨人』である。B5変型判八百ページ、重さ1.9キロという大冊。ジャン・パウルは、十八世紀末から十九世紀はじめにかけての、ゲーテ、シラーの次の世代のドイツ文学の代表的作家。全集にして六十五巻という大作家だが、その大作中の大作がこの『巨人』全四巻.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』161頁、より)

内容説明

燃え輝く色彩と至深のひびきを持つ交響曲的小説により、「散文」の可能性を追究した夢の巨匠、ジャン・パウルの畢生の大著の完訳。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

106
波瀾万丈な運命に翻弄されるスペイン貴族の青年アルバーノが王位に就くまでを描く。常に誠実かつ中庸な姿勢を貫く主人公は作品に通底する調和の理念を体現しており、教養小説的体裁で上流階級に流布する様々な思想が風刺的に活写されてゆく。哲学や美学談義などの脱線や、独特な比喩や機知の効いた息の長い文体などは著者ならでは。とりわけロケロルは登場の度に強烈なアイロニーを発散する好敵手で、18世紀ドイツの芸術至上主義の犠牲者としての著者の同情や投影が現れている。古典、ロマン、革新派など時代の風潮に背を向けた彼の「マンモス」。2021/11/18

MatsumotoShuji

1
マーラーの交響曲第1番の解説で必ず触れられるのがこの小説。だけど、この本を読むのは至難の業。第一の理由は、とにかく重い。2キロ超。ここまで重いと仰向け読みは不可能。仰向け派としては非常に厳しい。第二にとにかく難しい。巻末のあらすじを読まないと何のことかさっぱり。いや、読んでも、さっぱり。確実に言えるのは、マーラーがこの小説に逐語的に音楽をつけたわけではないってことと、マーラーの「巨人」を解釈するのにこの本を読む必要はないってこと。2015/11/09

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