内容説明
瑩山禅師は大本山総持寺の開山第一祖であり、高祖道元禅師とならぶ曹洞宗の太祖の地位にある大祖師である。しかしながら、その実像、また、道元禅師から瑩山禅師へ、なにが、どのように継承され、展開されてきたのか、その歴史的経緯や宗教的内実は、実はこれまで明らかにされてこなかったと言っても過言ではない。本書は、こうした点をふまえつつ、瑩山禅師の真実を総合的な観点から把握しようと試みた。
目次
道元禅師と明智優婆夷をめぐって
悲母・懐観大姉
越前の国・多禰の観音
鳩婆羅樹の神、白山の氏子
徹通義介禅師
孤雲懐奘禅師
永平寺僧団とその周辺
達磨宗について
寂円禅師
修行の遍歴について〔ほか〕