世界探偵小説全集<br> 愛は血を流して横たわる

世界探偵小説全集
愛は血を流して横たわる

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  • サイズ B6判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336036759
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

美しい女子生徒の失踪、化学実験室の盗難事件と終業式を前にあいつぐ不祥事に校長は頭を悩ませていた。しかし、終業式前夜、この学園の小さなミステリは、突如として教員の二重殺人事件へと発展した。来賓として居合わせたオックスフォード大学の名探偵ジャーヴァス・フェン教授は協力を請われ、さっそく事件現場へ急行、酸鼻な犯行に目を見張った。さらに翌日、郊外のあばら家で第三の死体が発見され、事件はますます混迷の度を深めていった…。連続殺人、失蹟事件、シェイクスピア原稿の謎と、息もつがせぬ展開の底に流れる不気味なユーモア、錯綜する論理と巧みなサスペンス。ポスト黄金時代を代表する本格派クリスピンの最高傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

本木英朗

24
英国の本格ミステリ作家のひとりである、エドマンド・クリスピンの長編のひとつである。俺は東京時代に2回読んでいたが、まったく忘れてしまったため、もう一度読んでみた。美しい女子生徒の失踪、化学実験室の盗難事件と、終業式を前にあいつぐ不祥事に校長は頭を悩ませていた。しかし、終業式前夜、この学園の小さなミステリは、突如として教員の二重殺人へと発展する――という話だ。さすがは名探偵ジャーヴァス教授、そして作者であります。俺は3回目でもまったく分からなかったが、どうでもいいのさ。大満足でした。2023/05/13

ふう

12
かっこいいタイトルとはうらはらにかなりドタバタの、英国っぽい皮肉の効いた古き良きミステリー。なんか読みにくく、いかにも翻訳小説読んでるって感じだったが(実際そうだけど)、それもまたいい味出してた(のかも)。フェン教授が言うように「この事件は細部が込み入ってはいるが、驚くほど単純ですっきりしたもの」で、トリックも犯人を導く過程もシンプルなんだけどすごく腑に落ちる。ただ「どんな事件においても、多少の謎は未解決のまま残されるもの」なのも事実。2017/05/01

タカラ~ム

9
『世界探偵小説全集』の第5巻。第一期10巻の半分まできた。本書はエドマンド・クリスピンの長編でも第5作となる。カスタヴェンフォード校で起きた女生徒の失踪事件と科学実験室での劇薬盗難事件。それは殺人事件へと発展していく。オックスフォード大学のジャーヴァス・フェン教授は3人目の犠牲者となった老女の家で発見されたという古文書が歴史的にも極めて価値の高いものであり、それこそが事件の鍵となると推理する。全体的にユーモラスに描かれていて、追い詰められた犯人とのカーチェイス場面のドタバタぶりが面白い。2020/06/16

2
シェイクスピアの未発表原稿という、それだけでわくわくする道具が、登場人物の多さに埋れた感があり、残念。題名からしてメロドラマを期待していてごめんなさい。2011/12/03

yunomi

2
シェイクスピアの未発表原稿というモチーフ、後半のドタバタ追跡劇など、カーの影響が如実に窺える作品。ミステリとしてはそつなくまとめてあるが、登場人物が多いせいか、それぞれの人物描写があっさりしすぎていて、特有のシニカルなユーモアが今ひとつ効いていないのは難点。2010/06/14

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