ドイツ民衆本の世界 〈3〉 ファウスト博士 松浦純

ドイツ民衆本の世界 〈3〉 ファウスト博士 松浦純

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336027030
  • NDC分類 943

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tieckP(ティークP)

6
いわゆるファウスト伝説は、実在の人物を元にしつつも民衆本で取り上げられ、マーロウ、ゲーテ、トーマス・マンなどがそれを題材にした文学作品を書いてきた。その1587年民衆本を訳したのが本書で、同年に英訳が出て、89年にはマーロウが戯曲化したことからも流行が分かるところ。内容は、キリスト教の教訓+中世の滑稽譚といったもので、想像以上に面白い。19世紀に流行したという人形劇版も並録されていて、後の独文のドン松浦純氏が若かりし頃、文体で遊んでいた痕跡が微笑ましい。もちろん彼が書いただけに解説の質も超論文級である。2021/06/29

hachi921

6
ゲーテを始め、シュニトケやブゾーニのオペラの元ネタともなった最初期のファウスト伝説。 「ファウスト先生とメフォストフィレス(!)の愉快なイタズラと旅と人生(但し凄惨な最後を遂げる)」といった内容で、ゲーテ以降のコウショウなファウストは存在しません。この本のファウストは人から好かれるし、暇さえあれば占星術の勉強をしてるし、教皇が十字をきる度に透明になって教皇の顔に息を吹き掛けるようなオモシロおじさんです。作中でファウストが非難される事も全くなく、楽しい冒険譚になってます。今年読んだ本で一番面白かったかも。2019/12/09

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