出版社内容情報
血縁ではなく、意思や機能で第二の親=父になれるのか?
日本より父子関係の多様化が進んでいるアメリカを題材にして、父、すなわち、第二の親の要件について、子との血縁や母との婚姻により父を決定する伝統法理から、それに代わって親となる意思や親としての機能を基準にして父を決定しようとする新しい理論までを検討し、普遍的な「父の要件」を探ります。
従来とは異なる親子関係の決定に関する法は、アメリカにおいて、いかなる起源を有し、どのように発展し、現状はどうなっているのか。
そして、その現状は、法の想定する親子の概念に今後どのような変化をもたらすのか。
家族の普遍を問い直す鮮烈なデビュー作。
内容説明
血縁ではなく、意思や機能で第二の親=父になれるのか!?子との血縁、母との婚姻、父となる意思、親としての機能―父とは何かをめぐって、複数の答えが浮上しつつあるアメリカ法を検証し、父子の本質に斬り込む。家族の普遍を問う鮮烈なデビュー作。
目次
序章 父子の本質的な要件とは何か
第1章 親子関係をめぐる基本構造
第2章 Equitable Estoppel
第3章 Voluntary Acknowledgement of Paternity
第4章 Intent‐Based Parenthood
第5章 サイコロジカルペアレント
第6章 デファクトペアレント
終章 普遍的な「第二の親の要件」を探る
資料編
著者等紹介
山口真由[ヤマグチマユ]
1983年北海道札幌市生まれ。2006年東京大学法学部卒業。2006~2008年財務省在籍。2009~2015年長島・大野・常松法律事務所在籍。2016年ハーバード・ロースクールLL.M.コース卒業。2020年東京大学大学院法学政治学研究科総合法政専攻博士課程修了(法学博士号取得)。信州大学特任准教授。現在、信州大学特任教授。専攻は英米法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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