内容説明
労災認定の可否をめぐる行政審査と司法審査の相剋。「働く人々の労災補償問題はこの方向で考えてはどうか」と労働災害の法理論の研究者、行政実務・法曹実務に携わる人々の問いかけ、検討資料を提供する書。
目次
1 労働災害(業務災害)補償の現況―厚生労働省の諸統計
2 労災の行政審査―医学事項と法学事項の視覚(制度上の請求手続;行政不服審査法に伴う審査制度の変容 ほか)
3 行政審査の医学事項と裁判所―業務上外・残存障害・治ゆ・再発の認定(業務上認定(職業性疾病)
治ゆ・障害・再発認定の骨格)
4 行政審査の法学事項と裁判所―受給資格・業務性・通勤災害・治療機会の喪失理論(非労働者の受給資格;業務性(業務上の事由) ほか)
5 労災民訴をめぐるいくつかの実務的課題―職業性疾病を中心に(因果関係;帰責事由(措置義務違反) ほか)
記録集
著者等紹介
中嶋士元也[ナカジマシゲヤ]
1944年青森県に生まれる。1974年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。1977年より埼玉大学助教授、その後、東海大学、上智大学、放送大学、信州大学において教授として勤務し、2017年3月退職。この間2度にわたるミュンヘン大学客員研究員のほか、東京都労働委員会公益委員、厚生労働省労働保険審査会委員(常勤)などを経験する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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