内容説明
日本人にもよくわかる。こんな時代の日本案内。
目次
成田空港
お辞儀
秋葉原
スシ
トイレ
鉄道
相撲
温泉
宗教
美人
桜
歌舞伎
京都
東京ディズニーランド
ナイトライフ
ヤンキー
城
ミュージアム
みかん狩り
富士山
観光客
カワイイ
北海道
皇室
テレビ
著者等紹介
酒井順子[サカイジュンコ]
1966年東京都生まれ。高校在学中から雑誌にコラムを執筆。立教大学社会学部観光学科卒業。『負け犬の遠吠え』で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
303
初めて日本にやって来る外国人観光客に向けての日本観光ガイドを装ったパロディ本。ただし、ここで想定されているのはマジョリティである中国人観光客ではなく、欧米系の人たちだと思われる。こんなところにも著者が揶揄する日本人の欧米コンプレックスが潜んでいるのだ。「成田空港」からはじまって、様々な日本的なモノが取り上げられるが、畢竟これらは日本人および日本文化に対する批評である。スタイルこそ軽妙洒脱ではあるものの、内実はなかなかに厳しい指摘も含まれる。酒井順子さんが、自戒を含めて自ら語ってみせる日本文化論だ。2017/06/27
Kei
21
若者が海外に行かなくなり、人口も減少傾向が続くと、シニア世代の海外旅行も必然的に、減と予想されます。鎖国が解かれ、戦争も終わり、自由に海外に行けるという楽しみを享受していた日本人は、ここにきて、思う存分、内にこもる、という自主的な鎖国状態がやってくるかもしれません。交通や宿泊は誰もが利用しやすいように整備しつつも、日本らしい部分は国際化など図らず、そっと残しておく。観光立国、日本の未来は、そのコントラストの妙にかかっているのかもしれませんね。グローバル化しなくてはいけなくて、してはいけなくて。(笑)2014/01/22
なにょう
13
あったまいいな!酒井さん。だが、酒井さんの皮肉がズバズバ刺さったから、日本を知ろうとする若年者、外国人に素直におすすめ、とはいかない。2022/06/14
わゆ
10
日本を訪れた外国人向けという体の日本観光ガイドですが、完全に日本人向けですね(笑)。ん?これって皮肉?って思うところもあったけど、自分にはない視点だったので楽しめました。2010/08/14
壱萬参仟縁
9
2007年初出。通訳案内士試験は今年受験4回目。これまでの甘さを克服するためにも借りた。日本の空港も味噌臭いのか? 私はフランスではバタ臭いシャルル・ド・ゴール空港とか、インドネシアの独特な匂いを思い出した。異国情緒を愉しんでほしい。ガイド次第で日本の印象も変わってくる。トイレの節(38頁~)は外国人なら日本の潔癖症に驚くだろう。近頃松本城周辺では結構、外国人の姿を見る。人力車のガイドもいるというが、外国人にはどう対応しているのかと思う。今度聴いてみよう。本当の日本を知ってもらうには田舎を案内したいもの。2013/03/31