出版社内容情報
富裕層はますます富み、中間層や貧困層はより貧しくなる真の理由とは?
ピケティの共同研究者による衝撃の研究結果
「過剰な富の集中は民主主義にとって、戦争と同じぐらい有害だ」
格差が極端化するのを防ぐためには、二一世紀の新たな税制が必要だ。本書では後に、この改革を実現するための現実的な案をいくつか提示する。莫大な資産への課税や多国籍企業からの徴税、万人に医療を提供するための財源確保や累進所得税の再構築などである。本書に提示する案が完璧だというわけでもなければ、それ以外に解決策がないというわけでもない。だが少なくともこれらの案は、精度が高く(その導入について慎重に考察し、入念に評価している)、透明性に優れ(税負担の配分の変化や各社会階層の所得や富への影響を誰でもシミュレーションできる)、最新の研究に基づく証拠や理論に裏づけられている。
内容説明
富裕層はますます富み、中間層や貧困層はより貧しくなる真の理由とは?ピケティの共同研究者による衝撃の研究結果。史上最高レベルの不平等はどのように生まれたのか?最高税率が高ければ格差は縮小し、経済も成長する。富裕層の租税回避を防ぐ方法。
目次
序 民主的な税制を再建する
第1章 アメリカの所得と税
第2章 ボストンからリッチモンドへ
第3章 不公平税制の確立
第4章 バミュランドへようこそ
第5章 悪循環
第6章 悪循環を止めるには
第7章 富裕層に課税する
第8章 ラッファー曲線の呪縛を乗り越える
第9章 将来可能な世界
最終章 いまこそ公平な税制を
著者等紹介
サエズ,エマニュエル[サエズ,エマニュエル] [Saez,Emmanuel]
1972年スペイン生まれ。フランスのバスク地方で育つ。’99年MITで博士号を取得。2002年からカリフォルニア大学バークレー校教授。主な研究テーマは不平等と税政策。トマ・ピケティとの共同研究では、’80年以降、米国の上位1%の人々の所得が国民総所得に占める比率が拡大し続け、著しい不平等が生じていることを明らかにした。この研究結果は「ウォール街を占拠せよ(Occupy Wall Street)」運動にも影響を与えた。2010年マッカーサー「ジーニアス」フェローシップ、’19年ハーバード大学の名誉学位など、数多くの学術賞を受賞
ズックマン,ガブリエル[ズックマン,ガブリエル] [Zucman,Gabriel]
1986年パリ生まれ。カリフォルニア大学バークレー校で経済学と公共政策の教授を務める。富の蓄積と分布を世界的・歴史的な視点から分析。2019年ベルナセル賞とスローンリサーチフェローシップを受賞
山田美明[ヤマダヨシアキ]
英語・フランス語翻訳家。東京外国語大学英米語学科中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Francis
にしがき
Michio Arai
TK39
jackbdc