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内容説明
幸運と不運、成功と失敗、すべては事前に決まっている。だから、苦しむ必要はない。「心理学的決定論」という希望。『未来は決まっており、自分の意思など存在しない。』の著者による救済の書。
目次
第1章 心理学的決定論とは?(心理学的決定論とは?;痛みはどこにあるのか? ほか)
第2章 日本社会と決定論(不寛容な社会にどう生きるか?;「学べるかどうか」「学ぶ努力ができるかどうか」も運命 ほか)
第3章 愛について(志村けんと北野武;不幸の意味 ほか)
第4章 イマジネーションの力(絵画に表現された人間の自由;一人で闇夜の北極星に向かって船を漕ぐ ほか)
第5章 僕のこと(心理学的決定論に至る私の過去;卒業式が辛い ほか)
著者等紹介
妹尾武治[セノオタケハル]
1979年生まれ。千葉県出身。九州大学大学院芸術工学研究院准教授。東京大学IML特任研究員、日本学術振興会特別研究員(SPD)、オーストラリア・ウーロンゴン大学客員研究員などを経て、現職。東京大学大学院人文社会系研究科(心理学研究室)修了。心理学博士。専門は知覚心理学だが、これまで心理学全般について研究及び授業を行ってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
17
自己責任論で苦しめられている人に「うまくいかないのはあなたのせいじゃない」とアニメやプロレスからこれでもかと引用を積み重ね説いている。著者の頭のコップから43年かけて溢れたもの、それがさー、「あなたは生きてていいんだよ」だなんて、どうしたら相田みつをテイストを醸さずに書ける?死ぬ死ぬ詐欺を繰り返して死ねずにいると、生かされているとしか思えなくなるのかな。自分でも思うもん、なんでこんなダメ人間が生きているのだ、って。なんか意味があって生かされているとしか思えないよね。決定論の例えは老いの説明が最も納得。2023/01/23
つかず8
5
忘れてしまったが誰かのおススメで読了。第一感としては、岡田斗司夫的な考え方と思った(岡田斗司夫がインスパイアされてる?)。人間を含め、すべての存在は情報であり、例えばアニメのキャラは人々がイメージできる情報がある為、存在する。人々は情報シェア争いをしており、自分の情報を相手に植え付ける事で自分の影響力を増大、又は情報を後世に残している。未来のすべてが決定している決定論者ではあるが、すべての事が意味が無いという訳ではなく、未来は決まっているからやりたいことをやりなさいという前向きなメッセージで終わる2024/11/05
わたあめ
5
感想としては、このような精神的な経験をした・しているといった体験の書籍も珍しいため、本書籍を通して救われる人は一定数いるように感じ、生きづらさを感じている人にとってはかなりオススメの書籍だとは思います 一方で、本書籍の著者の妹尾さんは学歴や社会的に見たら立派な職業に就いており私にはないものを多く持っていることから、自分も精神的な障害を経験したことがある身としては、境遇に共感できる部分はあるものの、どうしても恵まれていて、自分の価値や良い部分を認識できていないのではないかという少し嫉妬する部分もありました2023/02/23
スコットレック
5
実際に悩み、苦しんできた著者の方だからこそ、本書の内容は説得力がある。随所で語られるアニメやプロレス等の話、楽しいと同時に重要なポイントになっていると思う。約400ページ、スラスラと読むことができた。本書の表紙もインパクト大で素晴らしいと思う。本書を読んでいる人に終始、真摯に寄り添っている。2023/01/05
衣谷 章三
3
自分の人生をどれくらい自分で決めることが出来ているだろうか? 人は生き残るために知覚を発達させ、そして記憶を発達させ、より強く記憶を残すために、自己を発達、拡大させた。 生命が情報を拡大する為に存在する。 誰かの情報を保存し、誰かに自分の情報を残す。 それを効果的に行うために愛がある。 自分とは?と自己を見返すときに新しい自分の見方を示唆してくれる。2023/01/24