出版社内容情報
「自分のための美ですもの」これから40代を迎える方も、同年代という方も、お年頃セカンドシーズンが楽しくなるエッセイ44本!
目次
第1章 世間が望む“おばさん役”から全力で逃げ出そう(なんだか素敵、までの道のり;老いては産んでない子にも従え ほか)
第2章 次の十年は「効かせ」の十年(目指すは万有引力に逆らうディーバ;目が慣れることの功罪について ほか)
第3章 自分にとっての「ちょうどいい」(自尊感情が高まりすぎて;キアラに首ったけ ほか)
第4章 自己受容と諦観は別物よ(十年じゃない、二十年だ!;歯がゆいお年ごろ、ふたたび ほか)
著者等紹介
ジェーン・スー[ジェーンスー]
1973年、東京生まれ東京育ちの日本人。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mukimi
116
若い頃には女性らしさというステレオタイプに違和感を感じ「綺麗になりたい」という思いを押し殺して生きていた筆者が、お金も余裕も知恵も手に入れたアラフィフになって「綺麗になりたい」と言ってみてもいいかなと美容やダイエットに励むエッセイ集。相変わらず女友達との会話や言葉選びが秀逸な雑誌の連載。名言だらけの深い書き下ろしエッセイも大好きで溜飲が下がるが、読み切りエッセイ集もこれはこれで読みやすい。自分も徐々に加齢を感じつつまたこれから歳をとっていく中で、存在に感謝したい正直な先輩である。2024/10/12
mayu
82
『きれいになりたい気がしてきた』気がしてきた?気がしてるよ。まぁ老若男女、みーんなキレイになりたいよね。寝ている間に。雑誌『美ST』の数年分の連載を加筆修正したもの。これを読んだら40代の女性が考えていることがよく分かるよ。奥さまのことだったり、職場のあの方だったり。そういえば美魔女って聞かなくなりましたね。『無理は禁物だが頑張りは必要』簡単にはキレイになれないってことだね。『すべては人による』パートナーを選ぶとき、恋愛相手として魅力的かどうかではなく、人として魅力的かどうか。若い人たち、覚えといて!2024/01/26
ルピナスさん
76
メディアに出られる方でお友達になりたいと妄想して楽しめる方は、私にとってはジェーン・スーさんと産婦人科医の高尾美穂先生。毛色は違うお二人の事が大好きです。仕事と人の事が大好きで情に厚い点が私から見たお二人の共通点です。少し年上のお二人に、やがて来る私の未来を重ね合わせ沢山の笑いとエネルギーを頂いています。「私から言わせれば、ハイヒールを履いても履かなくても、私の根本的な価値は変わらないと自分で確信できるようになったから、ハイヒールが楽しめるようになったのだよ。」スーさん、私も歳を重ねる事楽しんでいます。2022/12/23
そら
63
「美ST」掲載のエッセイ集。1973年生まれの著者が言葉豊かに加齢と美について語っている。ひと昔だとアラフォーアラフィフ世代はセレブ妻のようにお金をたっぷりと掛け、いかに若く見えるか?を公私共に体現することが羨望されていたような気がする。時代は変わり、自然体やその人らしい美しさ、美しいと思える基準は自分が作ることに寛容になってきた。ここで言う「美」は見た目の美しさではなく、考え方や生きやすさを表現している。セクハラおじさんが考えるようなステレオタイプの美ではなく、自分のために、自然な美しさを持ちたい。2022/04/14
ぶんこ
55
雑誌「美ST」を知らず、本でしかスーさんを知らないのですが、美魔女が努力の結果とは認識しているので、それは天晴れ。私は若い頃は部活に明け暮れていたので『美』を意識することはなかったけれど、なんと還暦すぎてから目覚めました。やっぱり年月には勝てず、お手入れしないとテキメンに荒れてきます。美醜はともかく、精神面では「不幸な状況からは、できるだけ早く逃げる」には共感。こればかりは、年をとったからこそ自分で自分を許せるようになったからか。最後に「世界に必要なのは協力、避けるべきは分断」に大拍手。2023/03/04