Kobunsha paperbacks
排出権取引は地球を救えない!―環境問題のカモにされるニッポン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 287p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334934606
  • NDC分類 519.1
  • Cコード C0036

内容説明

「地球温暖化」を防ぐために考えだされたのが「排出権取引」であることは、みなさんもご存知のことと思う。二酸化炭素などの温室効果ガスを減らすため、各国はあらかじめ削減目標を決めている。この目標に達しない場合、「排出権」なる権利を売買することで「目標達成」とみなすことができるわけだ。だが、排出権取引というのは、どう考えても金持ちである日本を「引っかけて」カモにする、言ってみれば「市場原理主義」の悪いところをかき集めたような制度だ。まさに世界を恐慌に落とし込んだサブプライムローンと同じなのである。しかも、そのメカニズムの複雑さにつけ込んで、シカゴ、ロンドン、ニューヨークといった胴元だけが儲かるような腹黒いビジネスとなっている。冷静に考えれば、排出権取引なんか即刻止めるべきなのだ。さもないと、日本はただ食い物にされ、カネを巻き上げられて終わりである。アメリカの希望を背負ったオバマ大統領が主張する「グリーン・ニューディール」とは、まさに日本をはめるための渾身の一撃なのである。

目次

序章 排出権取引には激烈な「副作用」がある!
第1章 地球は本当に「病気」なのか?―ゴア『不都合な真実』VS.クライトン『恐怖の存在』
第2章 排出権取引は排ガスを減らせるのか?―地球の「病気」を治すというメカニズムの検証
第3章 排出権取引が導入されると何が起こるのか?―「クレジット」をめぐる疑心暗鬼の世界
第4章 「ポスト京都」をにらんだ各国のせめぎ合い―二酸化炭素が武器に使われるエネルギー戦争
終章 排出権取引「7つの魔性」―「地球を救う」ことができないカラクリのまとめ

著者等紹介

藤井耕一郎[フジイコウイチロウ]
1952年、北海道生まれ。編集者などを経て、科学ジャーナリスト。デジタル家電製品やインターネットに関しユーザーを軽視した企業社会の問題点やIT化がもたらす弊害を、平易に鋭く指摘する手法には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

21
現在の環境問題の出発点は、日本が議長国になってまとめた「京都議定書」the Kyoto Protocolにある。この条約を多くの日本人は素晴らしい成果だと思い込んでいるが、これは日本が一方的に不利になる不平等条約である。「排出権取引」emissions tradingとは、実体のない権利であって、CO2そのものではない。そこにお金を支払うことは、サブプライムローン問題で金融恐慌を引き起こした詐欺的な金融商品と実態は変わらず、シカゴ、ロンドン、ニューヨークの胴元だけが儲かる腹黒いビジネスとなっている。 2021/07/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/207844
  • ご注意事項

最近チェックした商品