殺意の構図―探偵の依頼人

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334929206
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

街の弁護士・衣田征夫は、不慣れな殺人事件を担当することになった。容疑者は知人の峰岸諒一。彼は妻の父で、養父でもある巌雄宅に放火、殺害した疑いで逮捕された。現場には諒一のライターが落ちていて、巌雄を罵倒する声を聞いたという証言もある。さらに彼の顔と手には火傷の跡が…。だが、諒一は否認を続け、弁護人の衣田にも詳細を話さない。そんなさなか、諒一の妻が別荘の地下で水死した。すると諒一は言った。「妻が死んだ以上、もはや秘密を守る必要はなくなりました。すべてをお話しします」―。とある冤罪事件に端を発する連続不審死。複雑に絡み合う家族関係、見えない利害対立、狡猾な犯行計画―。

著者等紹介

深木章子[ミキアキコ]
1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。第2作『衣更月家の一族』が2013年本格ミステリー大賞にノミネート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

タックン

101
ここで感想を読んで読んでみた初めての作家さんの本格ミステリー。元弁護士さんだけあって冤罪事件・一事不再理を楯にトリックに使うなんてさすが。それに読み終わると(殺意の構図)って題名が実に的を得ている。でも途中までは女性が鍵だと思ったけど裏切られちゃった。探偵の依頼人は何となくわかったけどまさかってとこはあったな。いろんな人の思いとか心理の微妙の揺れの結果が殺意の構図になってるとこが素晴らしかった。榊原探偵の推理素晴らしい。探偵さん物の性とはいえ捜査関係者は杜撰だな。2015/07/28

ダイ@2019.11.2~一時休止

86
本命の犯人は誰でもわかるでしょうが、それ以外の細かいところでは二転三転し、すごいと思った。2014/05/22

いつでも母さん

82
『鬼畜の家』に続いての深木作品。今作も読み応えあり。巧いわ~探偵はどうした?と思いながらページをめくり続けたら・・おぉ、そうきたか~美味しい所を持って行きましたね。ってくらい衣田弁護士にやられてました私。読後感は悪いのだが、榊原探偵でのシリーズ化希望です。2015/04/28

barabara

79
懐かしいこの文体。昭和のかっちりした本格推理小説の体を思う存分味わえる幸せ。深木さんは毎回レベルを落とさず、読者を魅了できる数少ない本格派だと改めて実感。表紙の通り、受け取る人により三面鏡のように異なる事象をその度にこちらも納得させる上手さ。まさに構図が肝なのだ。最後まで手を抜かず、つまりは読み手も気を抜けず、見事なエンディングまで突っ走る。冤罪→惑わし、までは誰もが想像するが、その後はもう舌を巻くばかりに深木さんの調べに身を委ねるばかり。次作が今から待ち遠しい。完2014/01/24

Satomi

78
最初から最後まで異例ずくめだった冤罪事件。まさか意図的に冤罪被告人になる男がいるとは…。約300頁、そんなに長くもない分量、登場人物も多くないのに読むのに時間がかかる…。緻密に計算しつくされた展開。うっかり流し読みなんて出来ない。巧みに隠された殺意の在り処は…!!読み終えてすぐ思わずプロローグに戻って確認してしまう…凄い構図だ…!!2015/09/28

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