内容説明
小石川の香岳寺から、由緒ある大般若経が盗まれ、仏具商へ二十両で売られていた。犯人は、その寺の若い僧、了念。姿を消した了念は「炭火も腹八分」の言葉を残していた。北町奉行定回り同心、片山九十郎は、香岳寺の末寺・本行寺に仮住まいする弥次郎兵衛に助けを求める。通称・弥次郎兵衛こそ若き日の俳人・小林一茶―。彼の目に涙が浮かぶとき、事件の真相が明らかになる…。
目次
炭火も腹八分
悲しき鐘の声
元日の嘘つき
見えた遠眼鏡
そば屋の裁き
負けるな百文
夕桜に微笑す
小石川の香岳寺から、由緒ある大般若経が盗まれ、仏具商へ二十両で売られていた。犯人は、その寺の若い僧、了念。姿を消した了念は「炭火も腹八分」の言葉を残していた。北町奉行定回り同心、片山九十郎は、香岳寺の末寺・本行寺に仮住まいする弥次郎兵衛に助けを求める。通称・弥次郎兵衛こそ若き日の俳人・小林一茶―。彼の目に涙が浮かぶとき、事件の真相が明らかになる…。
炭火も腹八分
悲しき鐘の声
元日の嘘つき
見えた遠眼鏡
そば屋の裁き
負けるな百文
夕桜に微笑す