内容説明
“どんでん返しの帝王”が描く大人気検察ミステリー、待望の第3弾!南海電鉄岸和田駅にて、無差別殺人事件が発生。7名を殺害した笹清政市(32)は、自らを失うもののなにもない“無敵の人”と称する。ネット上で笹清をロスジェネ世代の被害者だと擁護する声があがるなか、大阪地検で郵送物が爆発、6名が重軽傷を負った。被疑者“ロスト・ルサンチマン”は笹清の釈放を求める犯行声明を出す。事件を担当する大阪地検の不破俊太郎一級検事は、調査中に次の爆発に巻き込まれ―連続爆破事件は止められるのか?“ロスト・ルサンチマン”の真の目的は何なのか?
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年、岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
332
中山 七里は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。能面検事シリーズ第三弾は、ロスジェネ世代による無差別殺人事件+連続爆破事件、能面検事危機一髪、不死身の不破検事の巻でした。安定の面白さ、予想外の展開で楽しめました。 https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/97843349153222023/06/29
KAZOO
197
このシリーズを続けて読んでしまいました。私は中山さんの作品の中ではこのシリーズが一番楽しめる気がします。今回は、何年か前の秋葉原の事件を思い出しました。犯人は逮捕されますが、犯人を擁護する人物が現れたり、検事が爆発に巻き込まれたりします。その後もいろいろありますが最後は検事の手腕で解決します。どんでん返しというわけではないのですが、最後にこの事件の犯人を作り出したのは・・・、ということです。また能面以外の表情も見せてくれます。2023/12/14
イケメンつんちゃ
169
冬瓜のカニあんかけ 中華料理といえば この逸品 つんちゃんママ得意分野 ただ いままで全く食べたことがありません 痛々しい膝小僧はやっつける 町は梨でありふれている 米無し 水無し 愛無し 句読点も無し なければケーキでも食べれば 二回目の読書 思いだしながら テンポ良く 能面検事は そもさんせっぱ 大阪ベイブルース 最後まで 犯人が分かりません 最終章 このはなしのスピンオフ わかるー 自分も体験しました 最後だけでも 人間って儚い シネマで ミュージアム 見ました まきの 出て居ました イロゴトシ2024/08/13
とろとろ
148
表題の意がさらっと書かれているので、これはシリーズ物かと思って調べて見たら、どうも3冊目らしい。表情を表にださない検事ということらしい。捜査も証拠固めも全部自分で一からやり直すというのが流儀らしいが、なぜそこに行くのか、なぜその人に事情聴取するのかは一切明かされず、事実だけが淡々と進んで行って最後にすべての取り調べの辻褄が明かされる。読者として、この展開は事務官と同じ立場で犯人を類推していくほかないのだが、自分にとってはこの上なく厄介な事で、だんだん面倒になって斜め読み…してしまいました。m(_ _)m。2023/09/23
タイ子
140
シリーズ第3弾。表紙とタイトルから不破検事に何があったのかと思いきや、本当に死闘なんですね。と、その前に冒頭から目を覆いたくなるようなシーン。無差別殺人の惨さをまざまざと描写して、容疑者に対する憤りを増幅させる「殺戮の狂詩曲」を思い出す。犯人はすぐ逮捕されるが、男の言い分に同調するテロリストが現れ、検察庁が狙われていく。無差別殺人の容疑者の担当になったのが不破検事。そして、とうとう彼の身の上に降りかかる惨劇。いやぁ、この後の展開はさすが、不破検事!と言いたくなるような…。ラストシーンにジワリ。2023/06/10