出版社内容情報
齋藤剛[サイトウツヨシ]
著・文・その他
内容説明
厳格な一神教として知られるイスラームだが、人々の実際の宗教生活に着目すると、そこには多様な信仰のあり方が認められる。本書は、聖者信仰と呼ばれる信仰現象の考察を糸口として、庶民の生活に息づくイスラームの豊かな世界の一端を明らかにするものである。
目次
序章 移動とイスラームへの視座
第1章 生活からの聖者信仰への視座
第2章 ベルベル人と民族的差異―アマズィグ運動と「境界的思考」
第3章 情報と人的ネットワークの結節点としての故郷
第4章 シュルーフの商いと社会関係構築の諸相
第5章 「大聖者」ベン・ヤアコーブの末裔とスース地方東部社会の紐帯
第6章 モロッコ南部山岳地帯における部族民と聖者祭・廟参詣
第7章 聖者信仰の本質化を超えて―フキーによる治療が意味するもの
終章 聖者信仰を広げる世界、聖者信仰が開く世界
著者等紹介
齋藤剛[サイトウツヨシ]
神戸大学大学院国際文化学研究科准教授。専門は社会人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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