宝の山

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  • サイズ 46判/ページ数 330p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334913335
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

かつては温泉客で賑わっていた岐阜県宝幢村。十六年前の地震で温泉が涸れ、村は衰退する一方だ。この村で生まれ育った希子は、地震で家族を亡くし、伯父夫婦と暮らしている。年金で生活を支えながら伯父の介護に明け暮れる日々だが、村役場の課長・竜哉との結婚が決まり、伯母は誇らしそうに嫁入り道具を披露している。希子が暮らす家と空き家を挟んだ隣家に住むのは、七年前にIターンしてきた長谷川一家。家にはいつも頑丈に鍵が掛けられ、高校生の長男・耀は奇声を上げて自転車で走り回るなど、村人から不審がられていた。ある日、村おこしのために雇われたブロガー・茗が突如消えてしまう。希子は、村長の妻であり、農園や工場を手広く商う来宝ファームの社長・麗美に、茗の代役を強引に依頼されるが…

著者等紹介

水生大海[ミズキヒロミ]
三重県生まれ。2005年「叶っては、いけない」が第1回チュンソフト小説大賞ミステリー/ホラー部門銅賞受賞(亜鷺一名義)。’08年『少女たちの羅針盤』(原題「罪人いずくにか」)で第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞。’09年に同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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いつでも母さん

172
宝の山かぁ・・使い方次第だが結局は人だよね!田舎にとっては死活問題でもある。我が町もかなりの田舎だけれど、ここはちょっと酷い。ここの誰にも共感出来なかった。なんたって麗美は酷いが希子の選択もある意味凄い(汗)ストーリーも地名や名前が混乱に拍車をかけるようで、鬼百足に鬼蜘蛛の例えもなんだかなぁだった。私は最後までのめり込めずちょっと残念だった。水生さん、次に期待。2020/03/31

sayuri

119
16年前に起きた地震で温泉が涸れてしまった山深い場所にある岐阜県宝幢村を舞台にしたミステリー。主人公は地震で家族を亡くし伯父夫婦と暮らす希子。衰退して行く村の為に、村役場の課長・竜哉との結婚を勧められる。そんな中、村おこしのために雇われたブロガー・茗が突如姿を消してしまい、希子は隣家に住む高校生の耀と真相を探り出すのだが。閉塞感漂う村社会の人間関係に息が詰まりそうになる。魅力的な登場人物が一人もおらず、己の欲を満たすだけの自分勝手な人間ばかりで誰にも感情移入出来ない。明らかになる真相も黒く読後はどんより。2020/03/27

モルク

108
岐阜県の過疎の村。以前あった温泉も地震の土砂崩れで消滅した。その時に両親を亡くした希子は叔父夫婦と暮らすが、高校卒業後は倒れた叔父の介護、叔母の通院に付き合ったり就職せずにいたが、村役場に勤める竜哉と婚約する。村おこしのため訪れていたブロガーの失踪、となりに住むIターンの奇妙な一家…次々と不穏なことが。希子はその隣の高校生と村の謎に立ち向かうが…。村の因習、すぐ広がる噂話、対立する二軒の名家…田舎あるある。本音を言えずうじうじしていた希子がかなりしたたかになっていく。あのクズと一緒になるよりいいか。2020/10/18

タイ子

88
かつて温泉で賑わったが十数年前の地震によって温泉が出なくなり没落の一途を辿り始めた村。地震で家族を失った希子、叔父伯母に育てられ叔父の介護で夢も叶わず。周囲の家も何やら訳あり気だし、登場人物の誰しもが面倒臭い。特に希子の性格にイライラ。村役場にいる婚約者はゲス野郎で…。村おこしで来ていたブロガーが死亡してからストーリーは動き出す。不可解な行動を起こし一番不気味だった男子高校生の素顔が判った辺りから物語はちょっと引き締まってくる。宝の山の正体は?小さな村の大きな出来事。うーん、ちょっと期待しすぎたかな。2020/04/07

yukision

81
過疎の上に地震で更に衰退した村。そこで起こる失踪事件や謎の隣家の存在。ミステリーとしてよりも田舎の嫌な部分が印象に残った。2022/06/22

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