内容説明
集中豪雨で全滅した山村にただ一人生き残った男を、テレビカメラとレポーターが、貪るようにしゃぶりつくす。男は怒りを爆発させ、暴れ回る。その引き金を引いた女性アナウンサーは業界を去るが、彼女もまたマスコミの犠牲者だったと男は気づく。そして二人が場末の食堂で再会した時…。強烈な皮肉と諧謔でギョーカイを鋭く抉る、超激辛の問題作登場!
著者等紹介
深水黎一郎[フカミレイイチロウ]
1963年山形県生まれ。2007年『ウルチモ・トルッコ』でメフィスト賞を受賞しデビュー。同作は『最後のトリック』と改題文庫化され、ベストセラーとなる。’11年「人間の尊厳と八〇〇メートル」で日本推理作家協会賞(短編部門)受賞。’14年刊行の『大〓見警部の事件簿』で本格ミステリ大賞候補、’15年刊行の『ミステリー・アリーナ』で本格ミステリ・ベスト10第1位を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マッちゃま
21
お久しぶりの深水さん。3作からなる連作中編集。「第四の権力(マスコミ)」がテーマかと軽い気持ちで読み始める。言葉遊び的な当て字も嫌いじゃないしグイグイと入ってくる展開に、有りがちなパターンかと思いきや深水さんだし、何かしら企みはあるんだろうなぁと1作目のラスト辺りで???な雰囲気が出始め、まさかの流れへ突き進む。ちょっぴり×××的(自主規制)な要素も見せつつ怒涛の2作目、3作目と一気に読んでいました。お昼に買って夜には読み終えるなんて、いつ以来だろう。スッキリした終わりではないけど嫌いじゃない締めでした。2023/01/19
こたつむり
3
ネット全盛期の昨今、未だにテレビ業界は特権階級意識を振りかざしているんでしょうか。確かに送られてくる取材依頼書とか読むと「撮影しても放映するとは限らない」みたいな一文がありますが、アレなんか予防線にしては偉そうな表現ですよね。本書はそんなマスコミ(主にテレビ業界)を題材にした小説でしたが、電波の使用許諾料など事実を綿密に描くのは作者お得意の筆致。一部には筒井康隆先生っぽい表現もあってそこは懐かしかったです。「けけけ」と「ききき」の複合技とか使ってますし、もしかしたら”後継者”を目指しているのかも(笑)2026/02/21
gunners
2
連作短編集…と言っていいのかな? テーマはマスコミ。デフォルメしているけれどデフォルメとも言い切れないマスメディアのあり方を風刺し、ブラックに描いた内容になっている。今のTVメディア見ているとあまり笑うに笑えないというか。もう少し皮肉でもユーモアが欲しかった。2025/04/08
okapon
2
冒頭の災害シーンから、悪質なマスコミを風刺した作品かなと思ったら予想以上にそれでびっくりした。いくらなんでも話の中で言ってるテレビの裏事情はある程度誇張したものではあると思ってるが、実際昔はこんな事が起こり得たのかなと想像したりした。あのドッキリからの選択肢展開には流石に爆笑した。最後の話などは世にも奇妙な物語でやっててもおかしくないブラックユーモアな雰囲気が漂っていた。この作家さんのキャラクターは、みんな直接的な感情描写しかされない下劣な人間ばかりだから読んでいてなんか楽しい。⭐︎3.52025/02/20
東晃
2
「女抛春の歓喜」のラスト、筒井っぽいな 星三つ2023/01/29




