出版社内容情報
長く続いた吉原の闘いは、裏同心・神守幹次郎の陰なる奮闘によって、ついに終止符が打たれた。『祇園会』『陰の人』に続く第37弾!
内容説明
端午の節句のその日、大門前に立った男女。一年余の京での修業を終え、吉原に戻った神守幹次郎と加門麻であった。再会を喜び合う吉原の面々だったが、長い闘いで吉原が失ったものは大きかった。幹次郎は会所を率い、吉原を再生させることを誓う。そんな中、廓で小さな騒ぎが。やがてそれが幕閣を巻き込む大騒動へと発展していく。新しく始まる吉原の運命やいかに。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
87
予定通りに主人公が吉原の八代目の会所頭取となり、表と裏の顔を持つことになります。配下の者に楼名主の身元を洗いなおせといいますがやはり怪しい人物が出てきます。後半はそのもと海賊との争いで女の幻術使いなどが出てきます。また松平定信が解任されます。他のシリーズがもうあと3作、4作で終わりに近づいていますがこのシリーズだけ続くのでしょうか?それとも今年ですべて終わりにしてしまうのでしょうか?2022/03/20
とし
76
吉原裏同心「独り立ち」37巻。裏同心幹次郎さん、遂に8代目吉原会所頭取に就任、今後は四兵衛と裏同心の二役どんな展開、活躍それともシリーズが最終章に向かうのかな。2022/05/31
やま
72
吉原の女たちが美しく、幹次郎の周りが華やかです。京(京都)で1年間の修行を終えて戻って来た神守幹次郎は、官許の遊里吉原の運営に携わる四郎兵衛会所八代目頭取と。示現流と眼志流居合の遣い手の裏同心のひとり二役で活躍する物語です。此度は、吉原を乗っ取ろうと企てた吉原の老舗大籬豊遊楼の楼主で、海賊の三島屋三左衛門との対決に老中首座の松平定信の応援を得て解決します。🌿続く→2022/05/17
優希
42
廓で起きた小さな事件が幕閣を巻き込んでいく流れは新しく始まる吉原の運命を示唆しているようでした。2024/07/14
本詠み人
42
1年間の謹慎…京修行から戻った幹次郎と麻。新しい吉原生活が幕を開ける第37弾。吉原会所八代目頭取 四郎兵衛となることは良いが、いちいちの衣装替えと剣を持たない幹次郎の姿、口調の変化には違和感🤣そもそも町人髷と武士のものは違う…髪結を挟まず、なりだけ替えるのは変では?だが後半、影の大捕物とその始末は2役だからこその働き。ワクワクした。船頭見習い磯次には次作も登場願う。どんな大円団が待つのか楽しみだ。2022/05/07
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- 和書
- ある晴れた夏の朝