出版社内容情報
「執行草舟とは何者か」というテーマに基づいて、約二年間にわたり十数回に分けて本人への取材を行い、一冊にまとめた自伝的人生書。
執行草舟[シギョウソウシュウ]
著述家、実業家
目次
運命への愛
無点に非ず
〓啄(そったく)の機
夏日烈烈
青春の沈黙
愛しのクレメンタイン
音楽の泉
愚かなる熱情
骨力の思想
白き雲の歌
アンドロメダの精神
慟哭の恋
絶対負を問う
菊花の約
著者等紹介
執行草舟[シギョウソウシュウ]
昭和25年東京都生まれ。立教大学法学部卒業。実業家、著述家、歌人。独自の生命論に基づく事業を展開。戸嶋靖昌記念館館長、執行草舟コレクション主宰を務める。洋画家戸嶋靖昌とは、深い親交を結び、画伯亡きあと全作品を譲り受け、記念館を設立。その画業を保存、顕彰し、千代田区麹町の展示フロアで公開している。日本菌学会終身会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のろのろまちこ
5
すごいな。こういう人生。誠を尽くすとは本当に並大抵のことではない。『こころ』のKが自死してしまった事情は執行氏の生き方をみてやっと理解できた。2018/02/01
無能なガラス屋
3
「これは六十過ぎて考えたことですが、現に生きている人間が生を考えると、空回転に入る気がします。そして欲が増大していく。結果は欲求と不満だけです。やっぱり生きているときは死ぬことだけを考えていればいいと思いますね。生きている人が生きているのは当たり前なのですから。それを考えれば、足りないものだけしか見えなくなる。私は死がどういうものかわかりませんが、死んでから「生」を考えればいいと思っています。生きているときは、とにかく「死」のことだけを考える。そうすれば、文明や宗教の本質がわかるのではないかと思います。」2023/02/28
guncrazy25
1
★★★★★2020/05/18
tetekoguma
0
思想家、企業家、著述家執行草舟氏の半生を振り返るインタビュー集。幼少時から著名人や文明人との交流があり、また信じがたいようなエピソードの連続にエンターテイメントとしても十分楽しめます。三島由紀夫、小林秀雄や森有正らとの交流から当時の一流の文化人の思考を振り返ることができるのもこの本の醍醐味ですね。日本の近現代史、特に戦後史を振り返り、今置かれている立ち位置を確認する事もできました。2024/08/29