出版社内容情報
将軍吉宗の命で幕府はおろか、日本中を監察する惣目付に任じられた水城聡四郎。その行く手に、暗雲が立ち込める。
内容説明
新設された「惣目付」に就任した水城聡四郎に将軍吉宗から最初の命が下った。標的は、老中でさえも一目置く奥右筆。さっそく動きだした聡四郎に、江戸城内では冷たい視線が突き刺さる。奥右筆のみならず、なおも吉宗の「改革」を阻む者たちに当たっていく聡四郎の動きを見て、新たなる勢力が水面下で蠢きだした―。「惣目付」シリーズ、ド肝を抜かれる第二弾。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業。’97年、桃園書房主催第20回小説CLUB新人賞佳作。2010年、『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第16回中山義秀文学賞受賞。2014年版「この時代小説がすごい!」文庫書き下ろし部門作家ランキング第1位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
82
四方八方に敵を作り、この物語は何処へ行くのか…。水城聡四郎は、将軍徳川吉宗の命により大名、旗本、大奥の全てを調べることが出来る惣目付に就任し、いよいよ動き出しました。此度は、水城家の事は、触れずじまいです。伊賀から出て来た郷忍びの播磨麻兵衛たちの話もないですし、剣術の師・入江無手斎の行方も分かりません。聡四郎は、目付も、大目付も、老中も敵に回します。上田さんの本は、話を広げ過ぎて収拾がつかなくなっているきらいがありますが、此度も2冊目にしてその兆候が出ているようです(笑) 字の大きさは…小。★★★☆☆2021/08/20
とし
73
惣目付臨検仕る「術策」2巻。勘定吟味役 御広敷用人、道中奉行副役と役おえて今度は、吉宗が新設した惣目付に聡四郎に就任、剣の師、入江無手斎の消息未だ不明の中、今回は堂々した対応行動しているようで頼もしく感じますね。次巻が楽しみです。2021/12/30
ジュール リブレ
63
吉宗の下、目付たちを敵に回し惣目付として一人立ち回る主人公。いくつかの伏線が張られ次巻での波乱がどうなっていくのか。2021/08/16
baba
33
勘定吟味役、御広敷用人、道中奉行副役とシリーズをつないで、今回は惣目付。シリーズを越えて主役を務める水城聡四郎は凄いです。吉宗を背後に立ち向かうので気持ちよいが、陰で蠢く陰謀が・・・。入江無手斉はいまだ所在不明が今後どうなるか気になります。2023/01/12
mam’selle
10
大人気、公方様の女婿、水城聡四郎シリーズの安定の作風。ただし今回はチャンバラシーンが影を潜めて、サラリーマンの職場風。人事異動に揺れる城内で、老中から御殿坊主までが右往左往。これはこれで中々に楽しめた。
-
- 和書
- シン・働き方