出版社内容情報
息を呑むミステリー、心に沁みる親子愛や、驚きのSFまで。1編たりとも読み飛ばせない傑作揃い!短編集最新刊、文庫版で登場!
内容説明
一人娘の結婚を案じる父に、娘は雛人形を指差して大丈夫という。そこには亡き妻の秘密が…。(「今夜は一人で雛祭り」)独身女性のエリーが疑似子育て体験用赤ちゃんロボットを借りたところ…。(「レンタルベビー」)世にも珍しい青色の猫。多くの人間が繁殖を目論むが…。(「サファイアの奇跡」)日本人に馴染み深い四季折々の行事を題材にした4編と、異色のミステリ5編を収録!
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
368
本書は季節の行事をテーマにした短編が収められていると紹介されている。この季節の行事を扱った作品は4編。途中から合コン、疑似家族、闇サイト、猫のブリーダー、俳優志願の男と自由なテーマへシフトしている。またジャンルもミステリに特化せず、日常の謎系、倒叙物、SFからハートウォーミングと様々だ。やはり東野氏は短編も上手いと改めて感じた。短い中にも予定調和に終わらないツイストが盛り込まれており、最後にアッと云わされた。我々は本当に幸せな時代に生れたと感謝すべきだろう。なぜなら私たちには東野圭吾氏がいるからだ。2020/10/10
mae.dat
267
本のタイトルはちょっと皮肉っぽいですね。9編の短編ミステリー集。タイプは様々。殺人事件や未遂事件もあるけど、本格的と言うよりは、ややライトよりな印象で。でも、後からジワジワ心をくすぐります。1話目『正月の決意』はバカw。このノリで続くのかと慄きましたが……『レンタルベビー』は、近未来SFになっていて、そのオチはいつだか経験したことある。と、思いつつも調理方法は別物でね。面白い。『10年目のバレンタインデー』は、色々な地獄が折り重なっています。でも、その内の一つが真犯人氏の福音にもなっているとか。良いね。2022/10/26
ニカ
190
やっぱり東野圭吾の短編は読みやすいし、濃密で面白い。三田と黒須は意味に気付いて笑ってしまった。2021/09/10
ピース
155
9つの短編集。殺人事件からイイ話までバラエティーに富んでた。そしてどれも面白かった。こういう短編集ならいくつでも読んでいたい。2020/05/17
KAZOO
124
この東野さんの短編集は比較的最近のものが多く楽しませていただきました。9つの短編ですが、刑事ものや様々な種類があります。「レンタルベビー」は星新一さんを思いだしたり、「サファイアの奇跡」は朱川さんの作品を思いださせたりくれました。私はどれも楽しめたのですが、特に「サファイアの奇跡」と「水晶の数珠」がベストツゥーだと思いました。2022/08/13