- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 雑学文庫
- > 光文社 知恵の森文庫
内容説明
「西軍が敗北した本当の理由は?」「石田三成と徳川家康は最初から対立していたのか?」「宮本武蔵は東軍か?西軍か?」―その後の日本の歴史の流れを決定づけた「天下分け目の一戦」を、気鋭の歴史学者がQ&Aの形式で様々な角度から検証する!
目次
第1部 豊臣秀吉没後のさまざまな謎(朝鮮出兵で何があったのか?;豊臣秀吉の遺言とは? ほか)
第2部 政治情勢をめぐるさまざまな謎(上杉景勝が討伐された理由とは?;「直江状」は本物か? ほか)
第3部 関ヶ原合戦前哨戦の謎(「二大老四奉行体制」とは?;徳川秀忠の率いた軍勢は精鋭だったか? ほか)
第4部 関ヶ原合戦における攻防の謎(なぜ戦いの場所に関ヶ原が選ばれたのか?;石田三成の「軍師」島左近とは? ほか)
第5部 諸大名たちのその後の謎(黒田如水(孝高)が活躍した九州版の関ヶ原とは?
黒田如水(孝高)の「切り取り自由」は認められたか? ほか)
著者等紹介
渡邊大門[ワタナベダイモン]
歴史学者。1967年神奈川県生まれ。’90年、関西学院大学文学部史学科日本史学専攻卒業。2008年、佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maito/まいと
13
関ヶ原の戦いをギュッと凝縮した1冊。基本は従来の説やエピソードを中心に構成されているけど、宮本武蔵=東軍説について言及するなど、新説も随所で取り上げているので、既知だー、と読み飛ばせない(笑)2015/03/07
軍縮地球市民shinshin
11
戦後長らく戦国大名は「支配者」であるので、そんなの研究する必要はないというのが日本史学界の基本姿勢だった。だから百姓とか「非農業民」とか土一揆とか宮座とか「民衆」史の研究は進んだ。しかし、それだけだと先細りしてしまったので、最近関ヶ原合戦などのような「通説」化していたものにも一次史料を使っての研究が進み、小山評定はなかったとか、三成と家康もドラマとかでやってるほど当初から険悪ではなかったとか、合戦後は直ちに家康の天下ではなく、秀頼との「二重公儀体制」だったとか新説がたくさん出ている。本書はその解説書。2016/08/16
roatsu
11
天下分け目の大合戦もそれにまつわる武将や事件などにまだ謎が多く、現在も研究が続いていることに感心する。歴史上の大事件は誰が見ても明らかな事実を除いては、後代の研究で初めて実相が明らかになるのかもしれない。明智さんの本能寺の書籍もだけど、世間で史実として通説化している実は根拠あやふやな事柄がどれほど多いことか、と改めて考えてしまう。歴史学者が書いた本なので、ぐいぐい読ませる面白い文体というわけではないけれど、情報量が多く日本史好きには嬉しい一冊なのでは。2015/07/20
おおとろ|内省的ストーリーテラー
5
☆☆☆☆☆ 再読2021/07/10
Masarin
2
天下分け目の決戦もまだまだ謎が多く、現在も研究が続いていることを知った。本書は、今までの通説を批判する面も多いが、関ヶ原前後の東北や九州での戦い、あまり注目されていない関ヶ原の中心メンバー以外の逸話も幅広く網羅しており、歴史好きには楽しく読める一冊。2020/03/17