内容説明
脱獄すれば目玉が飛び出す“アイポッパー”というマイクロ・チップが埋め込まれ、逃亡不可能と言われる囚人収容施設“キャンプ”の囚人たちに、千載一遇のチャンスが!?ツバメは囚人仲間のミユキ、モモと、なぜかついてきた連続少女暴行殺害犯の川原昇とともに、自由を求めて駆け出すが―。『流』で直木賞を受賞以後、破竹の勢いの著者、伝説のデビュー作!!
著者等紹介
東山彰良[ヒガシヤマアキラ]
1968年台湾生まれ。第1回『このミステリーがすごい!』大賞銀賞・読者賞を受賞し、2003年『逃亡作法 TURD ON THE RUN』でデビュー。’09年『路傍』で大藪春彦賞を受賞、’15年『流』で直木賞、’16年『罪の終わり』で中央公論文芸賞、’17年『僕が殺した人と僕を殺した人』で織田作之助賞、読売文学賞小説賞、渡辺淳一文学賞をトリプル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Shun
26
東山彰良さんは「流」に続いて2冊目ですが好みの作家になりそうです。本作はデビュー作が版元が変わり出版。「流」で描かれたバイオレンスな青春群像劇やアウトローたちの小粋な科白に鮮烈な印象を受け、その一部はこのデビュー作の時点から著者の持ち味であることが窺えます。またデビュー作相応の文章という感じはしましたが、それでも独特な比喩表現などは東山さんの良さだと思いました。物語は所謂”大脱走”もののアウトロー小説の類で、バッドガイらの言動に欧米のハードボイルド小説や映画の雰囲気を読み取れる部分も好みの小説だと言える。2021/01/15
DEE
9
キャンプに収容されている囚人たちには、脱獄してキャンプからある程度離れると目玉が飛び出す装置が付けられている。 そんなキャンプに乗り込んできたテロリストたち。その混乱に乗じて多くの囚人が脱獄する。 ハードボイルド路線とコメディ路線が交錯するような展開で楽しめるけど、終盤はちょっとダレてしまったかな。 デビュー作だし、著者も言っているように熱量と、もしかしたらちょっとだけ力みもあるのかも。2021/03/25
terukravitz
4
図書館本★☆☆☆☆2019/12/07
しい太
1
札付きのワルが脱獄して逃亡先でも悪行の限りを尽くす、という筋書きにやたら既視感があって、中盤くらいで「ダーティホワイトボーイズ」っぽいんだなと気付いた。悪人のデパートってくらいに色とりどりのワルが登場するが、国民の祝日に必ず少女を殺す連続殺人鬼・川原の作中における扱いが絶妙にこっちの倫理を逆撫でする感じでどうも受け付けず、かと言って物語がつまらんということも無いのだが、なんかもやっとする。カイザー一行があまりに気の毒というのもあるかもしれん。2021/06/27
shimizu
1
この頃の支離滅裂な文章も好きです