光文社文庫<br> 灰色の犬

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光文社文庫
灰色の犬

  • 福澤 徹三【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 612p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334769925
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

県警捜査四課のエースだった片桐誠一は、濡れ衣で左遷されたが…。貧困と格差が渦巻く現代の闇をえぐる、新たな警察小説の誕生。

内容説明

県警捜査四課のエースだった片桐誠一は、情報漏洩の疑いで左遷された。十年後、濡れ衣を晴らす機会が訪れるが、上司から拳銃のやらせ捜査を命じられ、かつての捜査協力者だった暴力団幹部の刀根剛に協力を求める。しかし刀根は組を追われる寸前で、誠一の息子、遼平は職を失い多重債務に苦しんでいた。三人は巨大組織を相手に絶体絶命の窮地を脱出できるのか!?

著者等紹介

福澤徹三[フクザワテツゾウ]
1962年福岡県生まれ。2000年、『幻日』(文庫版では『再生ボタン』と改題)でデビュー。’08年には『すじぼり』で第10回大藪春彦賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

108
ちょっと長かったが、後半ドンドン引き込まれ没頭して読了した次第。刀根が良い。こんな終わり方は悔しいが刀根の家族の明るさが好きだなぁ。そこで誠一にかかってきた電話でモヤモヤが吹っ飛んだ(笑)遼平に教えるのだろうか?気になるわ~親子関係もそこそこ良好になったようでもあるし、この『灰色』の世界で父はこれからも生きて行くのだ。かっこ悪い三人だったが、これはこれでけっこう面白かった。読友さんに感謝の一冊だった。2016/02/26

mihya

59
出世コースから外れた刑事と暴力団幹部が巨悪を暴く。 刑事の息子、いっそ清々しい堕落ぶり。途中までは陰鬱な雰囲気でじりじり読み進めたが、最後はスッキリ!面白かった。 北九州弁のニュアンスや場所などがイメージしやすかったので、そういう意味でも楽しんだ。 刀根には私が通っている歯医者をお勧めしたい。2023/04/06

GAKU

59
中盤までは中々進展が無く、今一乗れなかった。中盤以降からやっとストーリーも動き出し、終盤は一気読み。結果オーライという事で、まぁ総体的には面白かったかな。2018/07/30

はにこ

53
息子の遼一がクズすぎて、読みながらクズって何度呟いたことかw片桐と刀根はどんどん窮地におちていってヒヤヒヤする。バラバラだった三人が結びついていくのがすごい。刀根がメチャ良い。終わり方も最高だった。警察ってこんなんなのかなってこういう小説読むたびに思うわ。続編とか作ってほしいな。2025/11/11

すしな

38
157-22.出世街道から外れた中年の刑事とヤクザが事件を解決する話です。お互い、表と裏の別々の社会ではあるのですが、上から無理難題を突きつけられて、いろいろやっているのに報われないという悲哀に溢れていて良いコンビでした。刑事の息子さんも就職の失敗から、落ちるところまで落ちるのですが、ちょっとしたボタンの掛け違いって怖いなと思いました。こちらが条川署シリーズの1作目ですが、先に3作目の”群青の魚”から読み始めてしまいまして、遡るかたちで読みましたが、特に順番通りに読まなくても楽しめました。2022/11/10

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