内容説明
町人の市助は、ひょんなきっかけで“猫寺”での肝試しに挑む羽目になった。ところがそこには世にも怖ろしい秘密があって―(赤川次郎「主」)。江戸を舞台に、愛らしい猫たちと、人々の粋が織りなす数々の物語。ほろりと泣ける人情話や、あっと驚く奇譚など、七人の名手が思う存分に江戸の猫を活写!全編新作書下ろしで贈るとっておきの豪華時代小説アンソロジー!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫 綺
125
江戸の猫をテーマに七人の作家が書き下ろした時代小説アンソロジー。人情話や妖の話、ファンタジーなど、多様にわたる猫話に飽きがこない。西條奈加さんを目当てに読んだのだが、全体に楽しめた一冊。2014/11/05
小梅
111
猫がテーマの時代小説アンソロジー。7人の作家さんのお話し其々が良かった。特に小松エメル「与市と望月」西條奈加「猫の傀儡」。佐々木祐一「ほおずき」も良かったなぁ〜赤川次郎と中島要以外は初読み作家さんだったので、他の作品も読んでみたくなりました。2015/02/21
ぶち
106
江戸を舞台に、猫達たちと人々の絆の物語が7編のアンソロジー。7人の作家が、猫を活き活きと描いています。 登場する猫は、飼い猫、野良猫、化け猫と、いろいろです。ホロリとさせられたり、奇想天外な展開にあっと驚いたり、たいへん楽しい読書でした。どの作品の猫も人を幸福へと導いてくれる、そんな存在で、猫好きには嬉しいお話しばかりです。2020/04/25
takaC
102
そのままシリーズ化して欲しい感じなのもチラホラ。傀儡師のとか望月のとか。2017/07/12
sin
95
偏見ではあるが江戸猫ばなしのタイトルに相応しいとは思えないファンタシーな今どき作品から、猫が暮らしによりそう良作までまさに玉石混淆…。赤川次郎:一見よく整えられた掌編だが矛盾が目立つ、エメル:最後に余韻を残すが中盤が穿ちすぎ、由太:『千年鬼』風?どれも読ませるが物語としてわざとらしく創りすぎ。稲葉稔:時代劇として好感が持て良作。西條奈加:上手い。佐々木裕一:出来すぎ。中島要:挿入された夢の描写が一瞬物語を突拍子もなく感じさせて余計。もう一度言うが、まさに玉石混淆…。2017/02/12