内容説明
筆店の息子の許嫁として、養女となったお咲。円満に過ごしていたはずなのに、ある日養母を刺し殺してしまう。お咲にはなにか心中に秘めた思いが…(娘分)。呉服店の手代が辻斬りに殺された。しかし、下手人の浪人・伊村佐兵衛は牢の中で自らの首を折り自害してしまう。それほどの胆力の男がなぜ辻斬りなど…(表題作)。江戸の冤罪専門捜査官、待望の第二弾!文庫書下ろし時代推理小説。
著者等紹介
鳴海丈[ナルミタケシ]
1955年山形県生まれ。集英社コバルト文庫『聖痕者ユウ/薔薇のストレンジャー』で小説家デビュー。数多くの大人向け時代小説を発表し、『殺されざる者』では、初めて現代アクションものを手がけた。漫画原作、アニメの原作、脚本など、多方面で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんぶん
8
【図書館】 再問役事件帳、第二弾である。母親殺しと誘拐事件の二編を収録。 思えば鳴海 丈という作家は「官能時代小説」を得意としていました。 それを封印して本格時代小説をシリーズしている。 元々、エンターティンメントには定評のある作家で良く書けていると思う。 娘の義母愛のカラクリ、犯人の良心の呵責にて自殺など、ちょっとくびを傾げるが…人間ドラマとして良しとしよう。2015/09/21
ちゅるふ
0
「かどかわし」ではなかった。2014/02/21
Kentarou Takeuchi
0
引き続き高い完成度。しかしエロ&エロの鳴海先生がこんな作品を書けるとは。主人公たちの活躍で真相は明らかになるも、結果的に幸せになる人物が少なっている再問。何とも皮肉じゃないか。なんて素敵にジャパネスク思い出したわ。2019/05/09