内容説明
ハルザキカナタは、地球防衛隊の研修隊員。五年前、父の乗る宇宙船は謎の飛行物体から攻撃を受け、消息を絶った。以来、母は心の病が癒えないままだ。カナタの願いは、ウルトラマンも含め、すべての異星人を地球から追い出すこと。だが、防衛隊にはウルトラマンメビウスでもあるヒビノ隊員が所属していた―。直木賞作家が紡ぐもう一つの「ウルトラ」ワールド!
著者等紹介
朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪生まれ。慶應義塾大学卒業。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。翌年には「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞を、’05年には『花まんま』で直木賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bugsy Malone
58
本編では登場しない地球防衛隊の研修隊員カナタが、研修中にメビウスや隊員達、その他地球内外の者達とのふれあいを通して成長して行く物語。カナダの心が変化して様子は微笑ましくもあり、読後はとても幸せな気持ちに。また過去のウルトラ作品をしっかりと踏襲した、ウルトラファンの心をくすぐられる設定の中でのストーリーには、初代から引きずっている怪獣退治に対するジレンマ、地球人の正しさ、異生物間のメンタルの違いなどのテーマも盛り込まれていて、そこはもう感涙。巻末のイラストも嬉しい限りです。2015/10/14
kishikan
50
単行本で出た時に気になってはいたが、やっと読めた。朱川さんがウルトラマン?冗談でしょう。なんて思っていたけど、本の内容、著者解説を読んで、如何に朱川さんがウルトラシリーズを愛しているかがよく分かる。そういう僕は、ウルトラQやウルトラマン、ウルトラセブンが記憶にある程度。ということで、この本はテレビでも放映されたウルトラマンメビウス、それも朱川さんがTVの脚本を書いた作品が3つも入っている。テレビ番組より登場人物の気持ちにまで入り込めて楽しい。連作になっているが、特に、ラストの「幸福の王子」はじーんとくる。2015/04/20
まえすとろ
36
作家、朱川湊人もかなりな「ウルトラな人」であり、『ウルトラマンメビウス』において第32話「怪獣使いの遺産」、第39話「最強のママ」、第40話「一人の楽園」(←デビューしたての仲里依紗がヒロインだ♪)の3話の脚本を随筆しており、これらの作品を小説として作者自身による再構築を施し、オリジナルストーリー2話を加えたアナザーノベライズ作品。小説版オリジナルキャラクターの新隊員ハルザキ・カナタの成長記としてストーリーが展開し、文庫化にあたり新たに書き下ろしでウルトラ愛に満ち溢れた「あとがき」が追加収録されている。2015/09/09
tengen
28
18歳のハルザキ・カナタが研修隊員として配属された防衛組織GUYSの実戦部隊CREW GUYSの現メンバーは、スカウトされた多くの民間人で編制されていた。正規訓練を受けてきたカナタの目からは素人チームにしか見えない。そんな初日に謎の物体がこの基地に向かって飛来してきた。衝突寸前にウルトラマンメビウスが登場。何と仲間のミライ隊員がメビウスとは。宇宙で父を亡くしたカナタは異星人を憎み、ミライ(メビウス)へも偏見の目を向ける。カナタの成長物語。☆彡魔杖の警告/ひとりの楽園/無敵のママ/怪獣遣いの遺産/幸福の王子2023/07/31
miroku
25
朱川さんと言う事で、少し変わったウルトラマンを期待していたのだが、単にウルトラマンだった。2016/05/19
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