光文社古典新訳文庫
狂気の愛

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  • サイズ 文庫判/ページ数 300p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334751517
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

内容説明

「愛のどんな敵も、愛がみずからを讃える炉で溶解する」。難解で詩的な表現をとりながら、美とエロス、美的感動と愛の感動とを結びつけ、執拗に考え抜く。その思考実験の果てに、あまりにも美しい娘(と妻)への、究極の愛の手紙が置かれる。超絶技巧、シュールレアリスムの中心に輝く本。伝説の傑作、待望の新訳。

著者等紹介

ブルトン,アンドレ[ブルトン,アンドレ][Breton,Andr´e]
1896‐1966。フランスの詩人・批評家。1920年ころからシュールレアリスム運動を提唱。生涯にわたり、その中心的存在として多方面の活動を展開、主導した。20世紀以降の現代芸術全体に、圧倒的な影響を与えている。愛多き存在としても知られる

海老坂武[エビサカタケシ]
1934年東京生まれ。東京大学大学院博士課程修了。一橋大学、関西学院大学教授を歴任。フランス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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みあ

99
シュールレアリスムの文筆家ブルトンによる非常に難解な愛(主に恋愛)に関する哲学的で詩的な散文。エロスとはフロイトの提唱した無意識を超越するものであり、それは男女の愛にだけではなく自然にも備わっている。しかし文明は真の性愛を認めようとしない。著者にとって女性は聖なる存在であり、それが最も表れているのが最終章の娘への手紙である。この切なくも美しい手紙の中でブルトンは狂おしいほどの愛を告白している。全編に渡って記述されている女性への愛は狂気じみていて、だからこそ胸を打つ。彼の愛は真摯であるから分裂的なのである。2021/03/16

蓮子

87
シュルレアリスムに興味があるので読んでみましたが、私には難解すぎて挫折しそうになりました。本書は小説と言うよりも思想・哲学の論文に近いです。私の印象では思想・哲学のモザイクで描かれた詩的かつ絵画的な作品というところ。予備知識がないとなかなか理解するには難しいかもしれない。ただ、訳注が細かくついてるので理解する足がかりにはなります(それでも私は解らなかったけど)。もう少し知識を増やしてからまた諦めずにシュルレアリスム関連の書籍を読みたいです。「解剖台の上でのミシンと雨傘との偶然の出会いのように美しい」2017/07/12

やいっち

67
愛にはアガペーの愛とエロースの愛があると(古代ギリシャに寄り添うと)言われることがある。アガペーは宗教的な愛、崇める愛、天上への崇高なる愛である。一方、エロースの愛は、地上的な愛、肉欲を含め、人間の愛、俗なる愛である。この紋切り型な対比を遊戯的に使えば、アンドレ・ブルトンは徹底してエロースの愛に偏したと感じる。2021/07/02

巨峰

45
難解と聞いてたが本当に解らんかった。詩なのか、哲学なのか、論文なのか、多様式な文章が理解をかなり妨げていると思う。ので気になる文章あげてみる。「彼女の下着からなるピラミッドを動かす刑に処されている男、わたしは雲のなかで、この男である。」ちょっとうらやまし2015/09/20

Miyoshi Hirotaka

32
「超現実主義」と訳されるシュールレアリスム。「シュールだね」といえば、今でも奇抜、不条理、難解を意味する。辞書を最初から読んで物語として感動する人はいない。この本もそれに似ている。愛についての連想、空想、比喩がスライドショーのように展開する。言葉の背後にある教養がないと理解は難しい。愛とはダイヤモンドのようなもの。あらゆるものに対して無傷だが、愛する者は苦しみやすく、その理由を誤解しがち。誤っているのは人生なのに愛に責任を負わせるからだ。最終章には美しい娘が狂おしいほどに愛されることを願う手紙が置かれる。2016/02/21

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