内容説明
多香子は、届いた手紙を手にして息を呑んだ。それは、母の親友・郁子が、死の直前に出したものだった。そこには恐るべき告白が!十年も介護した認知症の義母を、自らが手にかけていたというのだ。片時も目を離せない我が侭な義母。何も手を貸さない冷淡な夫とその姉妹たち…。牢獄のような家の中で、何が起こっていたのか!?女性心理を深く抉る傑作ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えりこんぐ
49
アンソロジーで気になった作家さんを初読み。イヤミス感ありだけど、すごくサラッと読める。献身的に介護をしてきた郁子の押し殺した感情。郁子と仁美の関係。いろいろあったけど最後は穏やかに、、、なーんて思っていたら、、、だった(゚ω゚) 他の作品もぜひ読みたい!2017/01/22
なな
33
一気読み。本当に仲の良い友達だと思ってたけど 真実は違った。いろんなことが 詰まった 内容で、とても楽しめた。最後の告白が これまた良かった。やっぱり この空気感が 大好き。2017/03/06
らむちん
32
読友さんオススメ本。さく〜っと読めた。そして面白かった。誰もが持つ小さい殺意がチラチラしていた。それぞれのドロっとした気持ちが少しずつ見えるところも読んでいて面白い(^^)また別な話も楽しみ♪2016/02/17
なっち
18
人間的に出来た人が何人か出てきて、この中で誰かが腹黒いんじゃないかと推理を働かせて読みました。最後の最後はちょっと意外でしたが。遺産相続・介護問題・家事代行サービスなど興味深い箇所がたくさんあり満足な読後感。2016/01/08
アコ
11
アミの会(仮)常連の著者5冊め。認知症介護の描写がノウハウ含めかなり多く、肝心のミステリー要素がおざなり。そもそも仁美が郁子にここまで優しくする理由がわからない。過去のことでつけ込まれてるにしても、そこまでの付き合いかな?と違和感。そこがミステリーに絡むと思いきや…という気持ち。松村さんは毎回期待して読むけど、あまり満足してないなー。アンソロジーではすごくハマるのに不思議だ。2019/04/21