内容説明
山根高志、31歳。学習塾の講師を務めているが、そこに何ら価値も意義も認めていない。高校時代からの友人・馬場の斡旋で“男娼”としても小遣いを稼いでいる。生徒の母親・真弓さん、同僚の恵子、客の京子、テレクラで出会った萌子…。女たちとの情交が一瞬きらめくだけの空疎な日々。自己のみを信じ、愛の不毛を生きる男の内面を斬新に描いた、新世紀の青春文学。
著者等紹介
白石文郎[シライシフミオ]
福岡県福岡市生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。1995年、『寵児』(海越出版社)でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。