内容説明
学生であり、探偵もこなす伊達風興。彼は、人妻の浮気を調査中、その相手のユダヤ人・ナハムに襲われ、裏通りに迷いこみ、そこで卵から生まれるピエールを見つけたことから、奇妙な世界に巻きこまれていく。“破壊する者”を使役するナハム一族と、伊達を父と慕い、不思議な妖術を操るピエールの対決。かつていない新しいタイプのヒーロー、ここに誕生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二笑亭
4
学生探偵・伊達風興を父と慕う美形の青年・檀ピエールの正体はこの世のものではない魔獣――。風興の一人称で進む文体はさながらハードボイルド小説で読み易い。ピエールは超常の力を手にしているも風興が距離を取りたがっているため、そこまで便利に使われないのも良い。所々に登場する要素や設定(特にオカルト関連の)に、やはりバブル期の香りを感じる。しかし檀ピエールと咄嗟に名付けられるのが凄いなと。後ろの本棚に檀一雄をピエール・ブールがあった訳でもないだろうし。それだと名探偵コナンか。2025/06/17
高橋硅
0
タイトルのピエール君の出番あんまりありませんが、設定的にはもっと続けられそうなキャラクタの多い作品。 基本、美しいモノが勝ちますが、もう一人の主人公が味を出します。