出版社内容情報
島根県松江にある〔川郷〕は夫婦で営む小さな店だが、宍道湖や中海でとれる魚料理が看板で、なかでも鰻のたたきには定評がある。常連には単身赴任者もいて、彼等は数年の任期を終えるとこの地を去っていく。店主には馴染み客との別れがいつもやるせないものだった--。(表題作より)短編小説の名手が、酒場の人びとの日常を細やかで情感豊かな筆致で切り取った傑作十編!
内容説明
島根県松江にある〔川郷〕は夫婦二人で営む小さな店だが、宍道湖や中海でとれる魚料理が看板で、なかでも鰻のたたきには定評がある。常連には単身赴任者もいて、彼等は数年の任期を終えるとこの地を去っていく。店主には馴染み客との別れがいつもやるせないものだった―。短編小説の名手が、酒場の人びとの日常を細やかで情感豊かな筆致で切り取った傑作十編!
著者等紹介
内海〓一郎[ウツミリュウイチロウ]
1937年名古屋生まれ。岩手県一関で少年時代を過ごす。立教大学卒業後、出版社に勤務。’69年「雪洞にて」で第28回文學界新人賞を受賞。その後、『人びとの光景』『風の渡る町』などで四度の直木賞候補となる。市井の人びとの哀歓をあたたかい眼差しで描いた短編は「人びとシリーズ」と呼ばれ高い評価を得て、「欅の木」などが谷口ジローにより漫画化された。2015年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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