出版社内容情報
(まるで忠臣蔵ではないか……)南町奉行・筒井伊賀守の「隠密」沢村伝次郎は過去の裁きの再探索を下知された。その裁きとは、酒問屋仲間行司役の徳兵衛が、肝煎りに短刀で斬りつけた事件だった。肝煎りの傷は浅かったが、徳兵衛は捕えられ「中追放」という裁きになる。徳兵衛は後に自ら命を絶ったのだが、その敵討ちを企む者がいるというのだ。伝次郎は、敵討ち騒動をどうおさめるのか。隠密船頭シリーズ、待望の十二弾!
内容説明
(まるで忠臣蔵ではないか…)南町奉行・筒井伊賀守の「隠密」沢村伝次郎は過去の裁きの再探索を下知された。それは酒問屋仲間行司役の徳兵衛が肝煎りに斬りつけた事件だった。幸い傷は浅く、徳兵衛は捕えられ「中追放」となった。徳兵衛は後に自ら命を絶ったが、その仇討ちを企む者がいるのだという。伝次郎が〓んだ衝撃の真相とは―。待望のシリーズ十二弾!
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年熊本県生まれ。脚本家、放送作家などを経て、’94年作家デビュー。2020年、光文社文庫「隠密船頭」シリーズが第9回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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やま
51
隠密船頭、伝次郎が走る。江戸の霊岸島新川にある下り酒問屋の寄合の席で松村屋徳兵衛が、懐から短刀を取り出して同業の矢野屋弥兵衛にたいして「甚だ勘弁ならん」と喚いて斬りつけた。取り押さえられた松村屋は、南町奉行所の調べに対して「遺恨あり」と言っただけで、申し開きをしなかった。松村屋は、中追放(家屋敷を取りあげたうえ、江戸十里四方への出入を禁じる)となる。その後、松村屋徳兵衛は自害する。が、矢野屋に対して仇討ちをするという噂が流れる。これを知った南町奉行の筒井政憲は、沢村伝次郎に探索を命じる。2024/09/20
陽ちゃん
7
シリーズ12作目ですが、前作までが積読状態なので、久しぶりに読んだ気がします。今回の事件が当にお店版忠臣蔵?って感じだったので、どう決着をつけるのかと思ったのですが、老番頭利兵衛の機転で丸く治めまり、めでたしめでたしかな。伝次郎の活躍はあまりありませんでしたが、血を見ない決着もいいですね。2024/03/04
アニータ
2
「きったはった」が多いこのシリーズですが、珍しく静かに調べが進み、そして最後はあたたかい気持ちで読み終えることができました。この話はよかったです。2024/05/14
犀門
1
No.023★★★☆☆後書きに「まるで忠臣蔵」とあるように、ある程度の筋書きは推測可。果たしてそれが面白かったか?と問われれば「うーむ」なのである。2024/06/07
goodchoice
0
罪びとを作らず、私怨をはらすという見事な筋立てが気持ちよい。2024/04/12
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