出版社内容情報
美術館で国宝を見てもなんだかピンとこないのは、感性や教養がないからではなく、作品との距離感や古びた色彩などにより作品が語りかける声が聞こえにくいから。本書では、国宝をはじめとした日本美術をデジタル復元で当時の色彩に戻し、制作された時の環境で鑑賞することで見えてくるストーリーを紹介。どんな作品も、はじめから国宝なのではない。ストーリーを理解することで感性がひらき、日本美術の鑑賞が自分のものになる!
内容説明
まるでタイムトラベル。制作された当時の色を、当時と同じ環境で鑑賞すれば日本美術はこんなにも面白い!
目次
第1章 国宝をべたべたさわろう(今の美術展と鑑賞のイメージ;誰もが知っている名作の知られていないお話 ほか)
第2章 これはもうアニメでしょ(こうやって絵巻物は楽しむ;“すみませーん、そのボール投げてくだーい!”効果 ほか)
第3章 秀吉時代の“おたがいさま”事情(醍醐の花見ってどんだけやねん;豪華絢爛、淀殿の小袖復元! ほか)
第4章 やっぱり怖い?超有名なお墓のお話(居心地いいぞ飛鳥のカプセルホテル;皇子、ピクニックに参ろうぞ ほか)
著者等紹介
小林泰三[コバヤシタイゾウ]
デジタル復元師、鑑賞学者。1966年、東京都生まれ。大学卒業時に学芸員の資格を取得。大手印刷会社で美術のハイビジョン番組に携わる。美術の知識と美術業界のノウハウを駆使して、美術品のデジタル復元を手掛ける。その先駆者として高く評価され、ハイビジョンアワード、マルチメディアグランプリ、ユネスコシネマフェスティバルなどで数々の受賞歴がある。2004年に小林美術科学を設立し、美術史業界のネットワークと最新のレタッチ技術を融合し、本格的にデジタル復元の活動を開始。手掛けた作品は、飛鳥時代の高松塚古墳壁画から昭和時代の白黒写真&フィルムのカラー化まで、多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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