内容説明
重大ミスで弁護士資格を剥奪され、「負け犬」として生きてきた男・橘竜太郎。世を捨てた彼の眼前で轢き逃げ殺人が。しかも凶器の自動車が密室状態で消失。殺されたのは自分の十三年前の失敗で、無実の殺人罪で服役した中山宗雄だった。事件との関わりに運命を見た竜太郎は、男の誇りを取り戻そうと決意。現在と過去の事件とに対決する。ふたつの不可能犯罪に挑む彼の前に、第三の“隠された殺人”が。そして彼にも恐るべき魔手。十三年目の復讐は成るか。過去と現在が交差する戦慄の罠。
感想・レビュー
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久岡 弘佳
2
法曹界から追われた元弁護士が、13年の時を経て、冤罪被害者の娘と共に、敗者復活戦に挑んだ、、、。 主人公：橘竜太郎が徐々に真相に迫るごとに、真犯人たちが、かつて無実の罪に追いやった卑劣な行為を忘れて、好き勝手な言い分を述べている。 それらの身勝手さに、本当に腹が立つ。 あってはならない殺人行為。そしてそれを無実の人間のせいにするなど、もっての外だ。 あえて注文を付けられるならば、橘の推理と真相究明が少し早すぎて、もう少し長編になっても良かったようにも思うが、 犯行トリックや自己扱いとなった事件が実は殺人だ2014/09/25
