内容説明
デベロッパーが儲けるための謳い文句や、毎年コロコロ基準の変わる住みよさランキングではわからない!首都圏在住者への大規模調査とフィールドワークを通じてわかった「これから本当に伸びる街」とは?まったく忖度なしの徹底予測。クリエイティブ・サバーブの可能性を提言!
目次
序章 埼玉と「東京北側」の逆襲
第1章 これからまだ成長する郊外はどこだ!?
第2章 23区から人口を奪えるのはどこか?
第3章 台頭する新しい拠点―居住地別に見た「住みたい郊外」
第4章 仕事が選べる街に住みたい―結婚・子ども・雇用から見る
第5章 「趣都圏」の誕生―消費と娯楽から見た郊外
結 クリエイティブ・サバーブの時代
著者等紹介
三浦展[ミウラアツシ]
1958年新潟県生まれ。社会デザイン研究者。’82年一橋大学社会学部卒業。(株)パルコ入社。マーケティング情報誌「アクロス」編集室勤務。’86年同誌編集長。’90年三菱総合研究所入社。’99年カルチャースタディーズ研究所設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
78
地理が好きな人や統計が好きな人・関東にお住まいの人におすすめの本になっている!首都圏の統計を元にどの街が成長するのか。どんな街にその要素があるのかを分析して、予測したのがこの本である。住みたい街ランキングといった主要な統計データ以外にも人口別の統計も使っているため勉強になる。著者の三浦さんは今後クリエイティブサラーブと定義する街が発展する可能性を秘めていると分析している。コロナ前に書かれた本であるがコロナ禍の地方移住の動きにもリンクするものがあり面白かった。引っ越しの参考にしていただきたい!2023/03/04
よっち
34
首都圏在住者への大規模調査とフィールドワークを通じて見た「これから本当に伸びる街」とは?著者曰くまったく忖度なしの徹底予測ということで、この手の地域の変化分析はわりと読むの好きなので手に取ってみた一冊。今回は働く女性がライフスタイルの変化に応じてどんな地域を住む街として選ぶのかという視点から分析していて、東京23区北部地域や埼玉南部の変化からその可能性の可能性を提唱した一冊。調査数はもう少しあると良かったかなと思わなくもなかったですけど、各種データから見た各地域の現状と変化はなかなか興味深かったですね。 2020/03/28
ころこ
31
バブル期以降、中小、零細企業が倒産、廃業したことで、大気汚染と騒音が無くなり、その工場跡地が住宅地として供給されたというのが、東京北側が見直された理由でしょう。土地や住宅価格や住民の所得は客観的で指標として重要なデータですが、この手の調査でその様なデータが使われないのは暗黙のルールでもあるのでしょうか。いつも不思議に思います。著者も人口と嗜好性のデータは使いますが、そこには著者の考えが反映されています。なので、参考資料程度を店頭で衝動買いしてしまった、という程度の読書でした。2020/02/18
さきん
24
環境要因で考えるのは好きで本書もそれに連なる。埼玉西南部と東京北西部が便利とほどほどの自然と最新技術に接する環境、安さを兼ね備えた地域であり、ここからユニークなアイデアが生まれてくるという予測は本書の核心であると思う。2020/10/18
雲をみるひと
12
三浦展氏の新作。住みたい街等のデータを分析して、首都圏各エリアの特徴を洗い出しその将来性を論じた内容。本作は色々な意味で意欲作だと思う。データの見方や結論の導き出し方など示唆に富んでいる。一方で標本数が足りないのかデータからは明確な傾向が見えないのに社会学的観点で結論を導いている箇所も多いように見える。文末のまとめが作者の主張と思われるが、データと切り離してまとめの内容を論じる方がわかりやすかったかもしれない。もっともそれは以前の著作と変わらない手法だが…2020/03/12